2022年北京冬季オリンピックのリュージュに出場するサマー・ブリッチャー選手。
Tom Pennington/Getty Images
- リュージュのサマー・ブリッチャー選手(27歳)が、北京オリンピックの選手村の部屋の様子を公開した。
- リモコン操作できるベッドの動画を、TikTokに投稿したのだ。
- 2021年夏の東京オリンピックで選手たちが利用したのは、段ボール製のベッドだった。
北京オリンピックに出場するアメリカ人選手が「2021年の夏季東京大会で選手が使った段ボールベッドより、北京の調節可能なベッドの方がいい」と発言し、話題を呼んでいる。
2022年1月27日、リュージュ選手で2度のオリンピック出場を果たしたサマー・ブリッチャー(Summer Britcher)がティックトック(TikTok)に投稿した動画は、1月31日現在で25万7000回以上再生され、4万3000件以上のコメントが寄せられている。この動画は「北京冬季オリンピックの選手たちは2021年の夏(の東京オリンピック)と同じような段ボール製のベッドを与えられているの?」というファンの質問に答えたものだ。
「その質問がきてうれしい。ちょうどすばらしいものをシェアしたいと思っていたところだから」とブリッチャーは言う。
「ここには段ボール製のベッドがないだけでなく、まるで北京大会の組織委員会が『どうやったら東京を上回ることができか』と考えたことを示しているようだ」
その後、画面が切り替わり、ブリッチャーは滞在中の選手たちに与えられたリモコン付きベッドを披露した。リモコンは8段階の設定ができるように見える。
ブリッチャーの部屋にいたアスリート仲間がリモコンを見ながら「『ゼロGモード』って何?」と聞いてきた。
北京オリンピックに出場する選手たちが使うベッドは、リモコン操作できると報じられている。
VCG/Getty Images
次の場面で、ブリッチャーはベッドに寝そべりながら登場し、「私は今『ゼロGモード』。これはすごい」と述べた。
Insiderはブリッチャーの代理人にコメントを求めたが、返答は得られていない。
2022年北京冬季オリンピック・パラリンピック公式マスコットの「ビンドゥンドゥン」(冰墩墩)」(右)と「シュエ・ロンロン」(雪容融)」(左)。
Andrea Verdelli/Getty Images
ブリッチャーのコメントは、東京オリンピックに出場し、宿泊施設に不満を抱いた一部のアスリートとは対照的なものとなった。
東京大会に出場したアメリカのスケートボード選手、ナイジャ・ヒューストン(Nyjah Huston)は、ベッドについて「硬い」、「不快」と述べた。また陸上短距離のギャビー・トーマス(Gabby Thomas)は、マットレスと枕が「悲惨な代物」であり、トレーニングからの回復が困難だと述べた。硬いベッドの上でジャンプする選手たちの動画もTikTokで拡散された。
当時、東京大会の組織委員会は、木材よりも丈夫な段ボール製のベッドを選んだと語っていた。オリンピック終了後、ダンボール製のベッドのフレームは紙に、段ボール製でないマットレスはプラスチック製品などにリサイクルされたという。
北京冬季オリンピックは2022年2月4日から20日まで開催される。
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)