リクルートで経験した「特殊な中間管理職」に学ぶ、上司と部下の間に入って「成果」を出す4ステップ

自律思考

David Malan/Getty Images

「中間管理職」と聞いて、あなたはどんなことを連想しますか?

役職に就いていない20~50代の正社員男女400名(回答数332名)を対象にマンパワーが2020年に行った調査によると、管理職にはなりたくないという人が全体の8割にものぼったそうです。その理由のトップは、「責任の重い仕事をしたくない」というものでした。

図表1

(注)N=332、複数回答可。

(出所)マンパワーグループ調べ。

何がそんなに大変なのか?

そもそも、中間管理職は何がそんなに大変なのでしょうか?

「中間管理職」という言葉を検索すると、「ストレス」「板挟み」「耐える」などという言葉が出てきます。せっかく会社から期待されて管理職になったのに、上と下の板挟みになってストレスに耐えなければならないのなら(しかも大変なわりに管理職手当は少ない)、世の大半の人が「なりたくない」と思うのも頷けますね。

管理職になるまでのメンバー時代は、自分の成果を出すことが最優先でした。ところが中間管理職になると、上司と部下の間に入って成果を出すことが役割の中心になります。必要なスキルが異なるのです。

管理職としてのスキルが身についていないのに、管理職として期待される成果を出すのはなかなか大変なことです。しかも最近はリモートワークも増えて、さらにマネジメントの難易度が高まっています。

にもかかわらず、企業が新任の管理職に対して研修やフォローアップをする割合は2割程度しかないという調査結果もあるように、新しい役割をこなすうえで企業からのサポートは驚くほど少ないのが現状です。だとすれば、自分自身でセルフマネジメントできるようになるしかありません。

そこで今回は、実はあまり教わる機会のない、「中間管理職が上司と部下の間に入って成果を出すスキル」についてお話ししたいと思います。

私が経験した「特殊な」中間管理職

まず確認しておきたいのですが、中間管理職が「板挟み」になってしまう大きな理由は、上司と部下の思惑が違うからです。

上司が持っている情報や視野・視点は、部下のそれとは異なります。両者を上手に調整できなければ、自ずと板挟み状態に陥ってしまいます。これをセルフマネジメントでうまく調整する必要があるわけです。

私がこのポイントに気づいたのは、リクルートに勤務していたときのことです。

29年間の在職経験の中ではもちろん一般的な中間管理職も経験したのですが、かなり「特殊」な経験もしました。この時に学んだ経験をいまの中間管理職の方に伝えると、役立ったと言っていただくケースがとても多いのです。

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