「50%超の絶望的株価下落から今後数週間で復活する」26銘柄。“話題沸騰”米投資銀エバーコアの最新予測

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2021年上半期に空売り投資家に対抗する個人投資家の「牙城」と呼ばれた交流サイト「レディット(Reddit)」。団結投資の対象となった「ミーム銘柄」に2022年再び脚光が?

Spyro the Dragon/Shutterstock.com

「月にも届け(トゥ・ザ・ムーン)」との祈りは通じなかったか。月に届く前に、株価上昇の勢いは衰えてしまったようだ。

2021年のミーム銘柄(=SNSサイトの投稿情報に応じて価格が上下動する「ネタ的な」株)のパフォーマンスは、個人投資家の機関投資家に対する反乱か、刹那的な流行か、それとも仕手筋の仕業か。

人によって見方は違って、おそらく明確な答えは出ないだろう。

いずれにせよ、投資経験の浅いごく少数のにわか成金(なりきん)投資家や、交流サイトを通じて結束した個人投資家から集中砲火を浴びて痛手を負った空売りヘッジファンドを除けば、ウォール街関係者のほとんどは当時の熱狂を抜け出し、気持ちの切り替えを済ませたようだ。

ミーム銘柄の現在の価格を見れば、それがよく分かる。

ほとんどのミーム銘柄は2021年中に深刻な下落を経験した。さらに、多くの投資家がリスク回避志向を強めて人気のテック銘柄から手を引き、金融やエネルギー分野のバリュー株(※)に殺到する足もとの状況も、ミーム銘柄の株価を一段と引き下げるのに貢献している。

※バリュー株……利益や純資産などで評価した企業価値に比べて株価が割安のまま放置されている銘柄。株式市場全体が下がるときでも、バリュー株の下落率は相対的に小さいとされる。

しかし、誰もにとって話はそれで終わりというわけではない。

米投資銀行エバーコア(Evercore)傘下の金融調査会社インターナショナル・ストラテジー&インベストメント・グループ(ISI)ストラテジストのジュリアン・エマニュエルは次のように指摘している。

「感情は移ろいやすく、投資家に弊害をもたらすことが多く、ボラティリティ(=価格変動性)が高い時期には特にそうです。

2021年に一度は大成功をおさめながら、いまや売りに売られ、イメージ先行で大した利益を生み出さないミーム銘柄ですが、恐怖と憎悪(=ジョニー・デップ主演の映画『ラスベガスをやっつけろ!』の原題に重ねた表現)に満ちた2022年に、まさにそれらが再び株価上昇に向かう可能性は考えられないでしょうか?」

「弱気すぎた」ことに気づく投資家たち

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