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- 「ヤット(Yat)」という絵文字を使った識別子が売れている。
- それを生み出したヤット・ラボは、2021年に設立されて以来、2000万ドルを稼いだとウォール・ストリート・ジャーナルが報じている。
- 特に高額なものは1つか2つの絵文字でできた識別子で、最高額となったのは「黄金の鍵」の42万5000ドル(約5000万円)だった。
暗号資産の世界では、「ヤット(Yat)」という絵文字を使った識別子が新しいトレンドになっている。
ヤットは所有者独自のURLや支払いアドレスとして機能する絵文字で、NFTの愛好家であるパリス・ヒルトン(Paris Hilton)、ラッパーのジー・イージー(G-Eazy)、リル・ウェイン(Lil Wayne)といった著名人も注目していると、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じている。
この新たなトレンドの生みの親であるヤット・ラボ(Yat Labs)は、2021年に約16万個のヤットを販売し、2000万ドル(約23億円)を稼ぎ出したという。
「ヤットは絵文字をインターネット上のユニバーサルなユーザー名やアイデンティティとして使うことができる」と同社はDiscordのサーバーに記載している。「『coffeequeen98』や『jake2456@emailxyz.com』の代わりに、(絵文字の)『火‐蛇』や『ロボット‐ゴースト‐クラウン』として認識されることを想像してみてほしい。『海‐トライデント‐ヤシの木』のヤットを所有すると仮定してみよう。それは永遠にあなたのものになる。これらの絵文字を所有しているのは、世界であなただけということだ」
例えば、ジー・イージーのヤットは「バットマン‐バラ」で、彼が「夜に生きる超ロマンチスト」であることを示していると、WSJは書いている。この「バットマン‐バラ」は、彼のツイッターのプロフィールにもあり、それをクリックすると、彼のウェブサイトが表示される。
「これはジー・イージーとしてのアイデンティティを表していると思う」と彼はWSJに語っている。ヤットは「私を見つける場所であり、私や私のブランドを連想させる方法でもある」
ヤット・ラボによると、特に高額なヤットは1つか2つの絵文字でできた識別子で、最高額となったのは「黄金の鍵」の42万5000ドル(約5000万円)だった。他にも、暗号資産やミーム株の愛好家の間で人気の高い「ロケット‐月」のヤットは、20万ドル(約2300万円)の高値が付いた。
同社は今後、ヤットをブロックチェーン上のNFT(非代替性トークン)として発行したいとサイトで述べている。
所有者自身がヤットをNFT化することもできるが、イーサリアムなどのブロックチェーンネットワークに手数料を払う必要があると、WSJは報じている。
[原文:Celebrities are buying into emoji-identifiers called Yats — and the creator has raked in $20 million]
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)