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SpaceX、打ち上げ直後のスターリンク衛星「最大40機がすでに大気圏に再突入」

イーロン・マスク

2021年6月29日、バルセロナで開催されたモバイル・ワールド・コングレス(MWC)で話すスペースX創業者のイーロン・マスク氏。

REUTERS/Nacho Doce/File Photo

イーロン・マスク氏が代表を勤める、アメリカの宇宙ベンチャーSpaceXは、2月3日にFalcon 9ロケットで打ち上げたスターリンク衛星49機のうち、最大40機がすでに大気圏に再突入している(あるいはこれから再突入する)と発表した。

スターリンクとは、SpaceXが進めている無数の小型衛星を打ち上げて世界中で通信網を確立しようとしている計画。日本ではKDDIが業務提携を結んでいる。すでに2000機以上の衛星が打ち上げられており、ベータ版のサービスも提供されている。

再突入の原因は「地磁気嵐」

スターリンク

スターリンクは多数の小型衛星を使って一つのサービスを提供する、衛星コンステレーションというシステムで実現される。そのため、これまでにも多数の衛星を打ち上げてきた。

Ritzau Scanpix/Mads Claus Rasmussen via REUTERS

2月8日に発表されたSpaceXのプレスリリースによると、衛星が大気圏へと再突入した原因となったのは、2月4日に発生した「地磁気嵐(geomagnetic storm)」と呼ばれる地磁気の乱れ。太陽から放たれるプラズマの流れなどの影響で生じる。

今回打ち上げられたスターリンク衛星は、地上210kmという衛星としては低い軌道に投入された。これは、衛星に何らかのトラブルがあった場合に、速やかに地上へ落下させることで、宇宙デブリの発生などを防ぐためだ。

SpaceXによると、2月3日の打ち上げ自体は成功したものの、地磁気嵐の影響によって衛星が大気から受ける抵抗が増加。大気抵抗を最小限に抑える「セーフモード」へと移行していたものの、そこから衛星の高度を上げるモードへの移行ができず、最大で40基の衛星がすでに再突入してるか、これから再突入する状況だという。

なお、SpaceXは、この衛星が大気圏に再突入する際には崩壊するような設計になっており、衛星の部品がデブリとして宇宙空間に残り続けたり、地上に落下してくるリスクも無いとしている。

ただ、アメリカ海洋大気庁宇宙天気予報センターは、2月1日の段階で、2月2日〜3日にかけて地磁気嵐の監視を強化することを発表していた。その点を考慮すれば、今回のトラブルは回避できたリスクだとも言えそうだ。

(文・三ツ村崇志

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