Airstream
- エアストリームは、電動キャンピングトレーラーのコンセプトモデル「eストリーム」を発表した。
- この電動RVは、最大4人乗車可能で、数週間にわたりオフグリッドで過ごすことができる。
- メルセデス・ベンツ、ウィネベーゴ、そしてエアストリームの親会社ソア・インダストリーズは、最近相次いで電動RVのコンセプトモデルを発表している。
わずか1カ月前までは、フル電動のキャンピングカー(RV)は競合他社がない未来の製品だと思われていた
ウィネベーゴ・インダストリーズの電動RV。
Winnebago Industries
しかし、2022年に入り、メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)、ウィネベーゴ(Winnebago)、ソア・インダストリーズ(Thor Industries)などの企業が、電動RVのコンセプトモデルを発表したことで、これまで存在しなかった産業が急成長し始める可能性が出てきた
メルセデス・ベンツと車載機器メーカーのソルティモ(Sortimo)による、EQVをベースにしたキャンピングカー。
Daimler
ソア・インダストリーズも2022年1月下旬に、キャンピングバンとエアストリーム(Airstream)のキャンピングトレーラーという2つの電動モデルを発表した
ソアのコンセプトモデル、「ヴィジョン・ヴィークル」と「eストリーム」。
Thor Industries
Source: Insider
その2週間後、エアストリームは「eストリーム(eStream)」という名前にふさわしい、よく考えられたキャンピングトレーラーの詳細を発表した
キャンピングトレーラー「eストリーム」の内部。
Airstream
エアストリームのクラシックな「銀色の弾丸」の外観はそのままに、電動化されたキャンピングトレーラーを詳しく見てみよう
ソアのコンセプトモデル「eストリーム」。
Thor Industries
最近発表された電動RVはどれもコンセプトモデルだが、ウィネベーゴ、メルセデス・ベンツ、エアストリーム、ソアのモデルは、eストリームを含めてすべて完全に機能するものだ
ソアの「ヴィジョン・ヴィークル」。
Thor Industries
エアストリームブランドは、親会社であるソア・インダストリーズとソアのパートナー会社とともにeストリームを作り上げた
ソアのコンセプトモデル「eストリーム」。
Thor Industries
「ドイツの自動車部品製造企業、ZFフリードリヒスハーフェン(ZF Friedrichshafen )と、エアストリームの姉妹会社デフレス(Dethleff)が開発し、テストしたプラットフォームをベースに、このキャンピングトレーラーは作られた」とエアストリームのボブ・ウィーラー(Bob Wheeler)CEOは、eストリームのオンライン発表で述べている
充電中の「eストリーム」。
Airstream
エアストリームはこのプラットフォームを使い、環境と航続距離の両方の不安に対処する車輪のついた小さな家を作った
キャンピングトレーラー「eストリーム」。
Airstream
「eストリームとその室内設備は、ルーフに敷き詰められたソーラーパネルとバッテリーから電力が供給され、1週間以上、あるいは『本当に望む限り』、オフグリッドで過ごすことができる」と、エアストリームの製品開発・エンジニアリング担当バイスプレジデント、マッケイ・フェザーストーン(McKay Featherstone)は発表会で述べた
キャンピングトレーラー「eストリーム」のフロア。
Airstream
この電源システムでトレーラーを牽引する電気自動車の充電もできる
キャンピングトレーラー「eストリーム」。
Airstream
中を見てみよう。全長22フィート(約6.7メートル)の室内では、後方のベッドとダイネット部分で合わせて最大4人が宿泊可能だ
キャンピングトレーラー「eストリーム」の内部。
Airstream
2つのベッドスペースを分けているキッチンには、調理台、冷蔵庫、コンロなどトレーラーの電源システムで動く設備が揃っている
キャンピングトレーラー「eストリーム」の内部。
Airstream
シャワー、トイレ、洗面台を備えたバスルームもある
キャンピングトレーラー「eストリーム」のバスルーム。
Airstream
数週間のオフグリッド生活や仕事をしたい人のために、将来的には、5GとWiFiによる通信機能も搭載される予定だ
キャンピングトレーラー「eストリーム」。
Thor Industries
通信機能の強化によって、アマゾン(Amazon)のアレクサ(Alexa)の音声コマンドや、専用のスマートフォンアプリで照明やエアコンなどの設備を調整することが可能になる
キャンピングトレーラー「eストリーム」。
Airstream
このアプリでは、旅の計画を作ることもできるし…
「eストリーム」はリモートでコントロールすることもできる。
Airstream
…キャンピングトレーラーの「リモコン」にもなるので、eストリームをキャンプサイト内で移動させることもできる
キャンピングトレーラー「eストリーム」。
Airstream
eストリームは、下の写真のような他のエアストリームのアルミニウム製の「銀の弾丸」と同じように見えるかもしれない
エアストリームとインテリアブランド、ポッタリー・バーン(Pottery Barn)がコラボしたキャンピングトレーラー。
Airstream
しかし、車体に手を加えたことで、従来のエアストリームに比べてeストリームの空気抵抗を20%減少させ、トレーラーと牽引車の航続距離を伸ばしている
キャンピングトレーラー「eストリーム」。
Airstream
エアストリームによると、牽引車に合わせてトレーラーの動きを安定させるモーターを搭載しているため、非電動トレーラーと比べて車の航続距離を50%から75%伸ばすことができるという
キャンピングトレーラー「eストリーム」。
Airstream
eストリームは、アメリカのほとんどの電気自動車用の充電スタンド、キャンプ場に設置されたコンセント、またはルーフに搭載されているソーラーパネルから充電することができる
キャンピングトレーラー「eストリーム」のルーフの太陽光パネル。
Airstream
しかし、eストリームが欲しいと思っても、まだ最寄りのエアストリームのディーラーに駆け込んではいけない
キャンピングトレーラー「eストリーム」はリモートでコントロールできる。
Airstream
電動キャンピングバンを2023年に発売し、その後に電動キャンピングトレーラーを発売する予定だとソアはInsiderに述べている
キャンピングトレーラー「eストリーム」に充電している様子。
Airstream
Source: Insider
しかし、ウィーラーによると、eストリームは、あくまで「学習体験」用に設計された「1回限りの」車体に過ぎず、電動のエアストリームに対する一般の人々の関心を測るためのものだという
ソアのコンセプトモデル「eストリーム」。
Thor Industries
「eストリームに詰め込まれているものは、現状のままでは市場では通用しないだろうが、将来のエアストリームの製品につながるものがたくさんある」とウィーラーは述べている
キャンピングトレーラー「eストリーム」のバスルーム。
Airstream
そのため、現在のところ、eストリームの発売時期や価格帯には明らかにされていない
キャンピングトレーラー「eストリーム」。
Airstream
(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)