カナダのトルードー首相。
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カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は、現在進行中のトラック運転手のワクチン抗議行動に対して国家非常事態を宣言し、政府が彼らの公民権を一時的に停止することを許可した。
トルドー首相は記者会見で、 「これらの措置の期限付きで、適用範囲は地理的に限定されており、対処すべき脅威に見合った合理的かつ相応のものになる」 と述べた。
カナダの緊急事態法は、政府に市民集会の禁止、旅行の制限に加え、企業(レッカー会社など)に補償付きで強制的に行動させる権限を与えている。
トルドー首相は、1998年カナダ非常事態法は、 「全国のあらゆるレベルの法執行機関を強化し、支援する」 ために使われると語った。
カナダの反ワクチン義務化に反対する、トラック運転手の抗議行動「フリーダム・コンボイ」は、国中に大きな混乱を引き起こしている。
CBCニュースは、1988年に成立した同法が使われるのは初めてだと報じた。
カナダのトラック運転手は1月29日、首都オタワで、国境を越えたCOVID-19ワクチン義務化への抗議を開始した。オタワ警察委員会のダイアン・ディーンズ(Diane Deans)委員長は、この抗議行動が「全国的な暴動」に発展しつつあり、オタワに非常事態が発令されたと述べた。
2月12日、カナダ警察は、それまでの数日間、アメリカとカナダの国境の橋を塞いでいた抗議者たちの排除を開始した。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)