ポールスターのスーパーボウルCMはテスラとイーロン・マスクをターゲットにしていた。
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- ポールスターのスーパーボウル広告は、テスラのイーロン・マスクCEOとフォルクスワーゲンに狙いを定めているように見えた。
- スウェードの電気自動車メーカーの30秒広告には、「火星を征服しない」、「排ガスで不正をしない」というフレーズが含まれていた。
- ポールスターはInsiderに、同社は「妥協しない」ことを信条としており、それを広告で共有したかったと語った。
ポールスター(Polestar)は、スーパーボウル中継で流された同社のCMで、テスラ(Tesla)のイーロン・マスク(Elon Musk)CEOとドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(Volkswagen)を攻撃したように見えた。
この電気自動車スタートアップの「No compromises(妥協しない)」と題された30秒の広告では、ドラマチックなBGMとともに同社の電動セダン「ポールスター2」のクローズアップショットが映し出された。この広告には、「No dirty secrets(不正を隠さない)」「No empty promises(できない約束をしない)」「No greenwashing(環境に配慮するふりをしない)」といったフレーズが含まれていた。
特に「No conquering Mars(火星を征服しない)」というメッセージは、マスクをターゲットにしているようだった。CNBCやThe Vergeなどもこの広告を話題にしている。
テスラの社長は億万長者で、宇宙開発企業のスペースX(SpaceX)のCEOでもある。彼は、火星に人間を送り込み、そこで自立したコミュニティを作ることを目指しているという。2026年までに、スペースXのロケット「スターシップ(Starship)」によって、赤い惑星に人を送り込む計画だ。
ポールスターはまた、フォルクスワーゲンを揶揄する「No dieselgate(排ガス問題で不正をしない)」というメッセージを掲げた。これは、2015年にフォルクスワーゲンが同社のディーゼルエンジンが排ガス検査にパスするためにソフトウェアを不正使用していたことが発覚したスキャンダル(ディーゼルゲート)に因んでいる。
「この広告の意図は、ポールスターは『妥協しない(No compromises)」という姿勢をアピールすることだった」と同社の広報担当者はInsiderに語っている。
「我々は設計概念、持続可能性への取り組み、そして車の性能について、『妥協しない』ことを掲げており、この広告でその哲学を共有したかった 」
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)