メタのマーク・ザッカーバーグCEO。
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- グーグルは、フェイスブックなどのアプリがアンドロイドユーザーを追跡する方法を変更する計画を発表した。
- これは、アップルが昨年iPhoneで行った変更に似ており、アプリがアプリ間をまたいでユーザーの行動を追跡するのを拒否できるというものだ。
- フェイスブックは、アップルが行った変更のために100億ドルの損失を被ると述べていた。
アップル(Apple)は2021年4月、iPhoneユーザーが、アプリに複数のアプリをまたいで自分の行動を追跡することを許可するかどうかを選択できるようにした。その結果、大半のユーザーはそれを許可していない。
そして今、グーグル(Google)もアップルに続いて、Androidの広告トラッキングにプライバシー保護策を導入しようとしている。
Android製品担当バイスプレジデントのアンソニー・チャベス(Anthony Chavez )は2022年2月16日朝(現地時間)に公開されたブログ記事で、「我々は、複数年にわたるであろう、よりプライバシーに配慮した新しい広告ソリューションを導入することを目的とした取り組みを発表する」と述べた。
それによると、Androidにもアップルが行ったのと同様のプライバシーに関する変更が加えられ、「サードパーティーとのユーザーデータの共有が制限され、アプリ間の識別子なしで動作する」 という。
この変更は、グーグルがパートナーと協力して実施し、「少なくとも2年間は」移行期間があるとチャベスは述べている。
もしこれが施行されれば、フェイスブック(Facebook)の親会社のメタ(Meta)のような広告を主力としたビジネスに大きな影響を与える可能性が高い。アップルがこの変更を行った後の初期の調査では、iPhoneユーザーの95%以上が行動追跡を許可していないことがわかっている。
メタは、アップルが行った小さいながらもインパクトのある変更により、100億ドルの損失を被るだろうと述べていた。というのも、メタの主な収益源は広告事業であり、それはフェイスブック、インスタグラム(Instagram)、WhatsAppといった世界最大級のソーシャルプラットフォームの運営で得た膨大なユーザー情報のデータベースをもとに成り立っているからだ。
スマートフォンの広告トラッキング以外にも、メタは収益に関わる大きな課題に直面している。フェイスブックがこの四半期に史上初のユーザー数減少を報告し、その結果、メタの株価は1日で100ドル近く下がり、2300億ドルの市場価値を失ったのだ。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)