2022年式ポールスター2。
Tim Levin/Insider
- テスラモデル3のライバル車、4万5900ドルの2022年式ポールスター2シングルモーターに試乗した。
- この電気自動車は、その印象的な外観、洗練された内装、驚くべきインターフェースで我々を驚かせた。
- ポールスター2は多くの点で優れているが、購入前に考慮した方がいいところもある。
ポールスター(Polestar)というブランドはまだあまり知られていないと思うが、これから電気自動車(EV)を買いたい人は知っておくべきだろう。
ポールスターは、2017年にボルボ(Volvo)からスピンアウトした電気自動車専門のブランドで、現在は初の量産モデルであるポールスター2(Polestar 2)が販売されている。我々は2022年モデルのポールスター2に試乗し、その大胆なスタイリング、使い勝手のいいテクノロジー、そして確かな走行性能に感銘を受けた。しかし、どんな車にも欠点はある。
ポールスター2の長所と短所を以下に紹介する。覚えておいてほしいのは、我々が今回試乗した車は、メーカー希望小売価格が4万5900ドル(約528万円)のシングルモーターのポールスター2(Polestar 2)ということだ。我々の試乗車は、塗装オプションと目的地までの配送料金を入れて4万8400(約557万円)ドルだった。よりパワフルな全輪駆動のデュアルモーター車は約5万ドル(575万円)からだ。
長所:注目の的になる
2022ポールスター2。
Tim Levin/Insider
大きな後部とずんぐりした格好、全体的にがっしりとしたルックスのポールスター2の見た目は、すべての人が好むものではないかもしれない。でも私はとても気に入っている。存在感があり、どこに行っても注目を集めるが、明らかに派手ではない。
ポールスター2は有名なブランドの車ではないので、通行人から多くの質問を受ける覚悟をしておこう。
長所:エレガントで直感的なテクノロジーを搭載
2022年式ポールスター2。
Tim Levin/Insider
エアコンからシートヒーターまで、すべてをコントロールできる巨大なタッチスクリーンというアイデアにあなたは身震いするかもしれないが、最後まで聞いてほしい。
今回試乗して、ポールスター2のインフォテインメント(娯楽と情報提供を目的とする)システムが驚くほど直感的で、美しく設計されていることがわかった。不要なメニューをたどる必要もなく、すべての重要なボタンは1、2回タップすれば出てくる。インターフェイス全体が非常にクリアで、すっきりとしている。
ポールスターはグーグル(Google)のアンドロイド(Android) OSを採用しており、グーグルマップ(Google Map)が内蔵されている。ひとつ嬉しいのは、目的地までのルートを設定すると、到着時に帰路のバッテリー残量がかなり正確に表示されることだ。
長所:洗練された快適なインテリア
2022年式ポールスター2。
Tim Levin/Insider
高級車の中にはその贅沢さが嫌味に感じられるものもあるが、ポールスター2は違う。
車に乗り込むと落ち着いたグレーの色調、マットな質感など、キラキラしていないミニマムな内装が迎えてくれる。ポールスター2のシートは座り心地がよく、高級感があるが、レザーやクロームのアクセントであふれているわけではない(オプションでライトブラウンのレザーシートを選ぶことは可能)。
さらにポールスターは、再生ペットボトルから作られたシート生地や、魚の網を再利用したカーマットなど、サステナブルな素材も採用している。
短所:スタンダードな安全機能が装備されていない
2022年式ポールスター2。
Tim Levin/Insider
私のお気に入りであるブラインドスポットモニター(車線変更時に後方確認をアシストする機能)やアダプティブクルーズコントロール(定速走行・車間距離制御装置)は多くの車に標準装備されているが、この試乗車に搭載されていないのは残念だった。高度な運転支援機能をすべて利用するためには、3200ドル(約36万8000円)のパイロットパッケージを購入する必要がある。
それでも、衝突回避や車線逸脱防止といった安全技術はポールスター2の全モデルに搭載されている。
短所:他の電気自動車の方が航続距離が長い
2022年式ポールスター2。
Tim Levin/Insider
シングルモーター版ポールスター2の航続距離の270マイル(約424キロメートル)は私のニーズには十分であり、デュアルモーター版の249マイル(約400キロメートル)も特定の購入者には十分だろう。しかし、同じくらいのコストでより長い航続距離を提供してくれる車もある。
アメリカ環境保護庁(EPA)によると、5万1000ドル(約586万円)のテスラ モデル3ロングレンジ(Tesla Model 3 Long Range)は358マイル(約576キロメートル)の走行が可能だという。最も航続距離の長いフォード(Ford)のマスタング・マッハE(Mustang Mach-E)SUV は約5万3000ドル(約609万円)で、およそ314マイル(約505キロメートル)の航続距離を提供する。また韓国のヒョンデ(Hyundai)のコナ・エレクトリック(Kona Electric)は、EPA基準で258マイル(415キロメートル)を走行しており、価格は3万4000ドル(約391万円)からとなっている。
(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)