2022年2月21日、ウクライナについてテレビで演説を行うロシアのウラジーミル・プーチン大統領。
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- プーチン大統領は、ウクライナ東部の親ロシア派が支配する2つの地域を独立国家として承認した。
- アメリカの国連大使は、プーチンは過去にロシア帝国だったのすべての地域に対して正当な権利を持っていると主張しようとしていると述べた。
- 彼女は、それにはウクライナ、フィンランド、ベラルーシ、そしてポーランドとトルコの一部などが含まれると述べた。
アメリカの国連大使は2022年2月21日、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は世界をロシア帝国が君臨していた時代に戻したいと考えていると述べた。
アメリカのリンダ・トーマス・グリーンフィールド(Linda Thomas-Greenfield)国連大使は、ウクライナにおけるロシアの行動を議論するために招集された国連安全保障理事会で上記のような発言をした。プーチン大統領は、ロシアがウクライナの2つの親ロシア地域を独立国家として承認し、軍隊をその地域に派遣すると発表しており、西側諸国からの非難が殺到している。
会議では、トーマス・グリーンフィールド大使が、ロシアの行動はウクライナの主権に対する攻撃であり、国際法の違反であると述べた。
「彼はこれらの地域にロシア軍を配置することを発表した。彼はそれを平和維持軍と呼んでいる。これはナンセンスだ。我々は彼らが本当は何なのか知っている」と述べ、この動きは「明らかにロシアがウクライナへのさらなる侵略の口実を作ろうとしている根拠」であると付け加えた。
トーマス・グリーンフィールド大使は、プーチンがロシアはソビエト連邦以前のロシア帝国時代の領土に対して正当な権利を持っていると述べたことを指摘した。
「その中にはウクライナも含まれる。フィンランドも含まれる。ベラルーシもジョージアもモルドバも含まれる。カザフスタン、キルギスタン、タジキスタンも。トルクメニスタン、ウズベキスタン、そしてリトアニア、ラトビアとエストニア。ポーランドの一部とトルコも含まれる」
「要するに、プーチンは世界がタイムスリップして、国連ができる前の時代、帝国が世界を支配していた時代に戻ってほしいのだ。しかし、世界の他の国々は前進している。今は1919年ではなく、2022年だ」とトーマス・グリーンフィールド大使は付け加えた。
国連のアントニオ・グテーレス(António Guterres)事務総長の報道官が、ウクライナ東部でのロシアの行動に「大きな懸念」を抱き、国連はウクライナの主権を引き続き重視すると述べたことから、安保理は招集された。
ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は、クレムリンの支援を受けた親ロシア派が実効支配するドネツク州とルガンスク州に対する経済制裁を命じ、ホワイトハウスは「ロシアのさらなるウクライナ侵略」に対抗して、より「迅速かつ厳しい経済措置」を発動する用意があると述べた。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)