ヒマワリを手にウクライナ侵攻に抗議する女性。カナダのトロントで。
REUTERS/Chris Helgren
- UkraineWorldがシェアした動画には、ロシア兵に立ち向かうウクライナ人女性が映っていた。
- 彼女は、兵士たちが死んだ後に花が咲くように、ヒマワリの種をポケットに入れておくように言った。
- 人々はヒマワリの花束を持って抗議し、支援の意思表示のためにTwitterのプロフィールにこの絵文字を追加している。
ロシアと戦い続けるウクライナで、ヒマワリは新たな意味を持つようになった。
もともとヒマワリはウクライナの国花だが、あるウクライナ人女性がロシア兵に「戦死しても花が咲くように、ポケットにヒマワリの種を入れなさい」と叱責する映像が広く共有されてから、抵抗のシンボルとして注目されるようになった。
この動画は、ニュースサイトUkraineWorldが2022年2月24日にTwitterに投稿したもので、800万回以上再生されている。
ウクライナの女性は、ヘルソン州ヘニチェスクでロシアの兵士と対峙した。 なぜ彼らが我々の土地に来たのかを尋ね、ヒマワリの種をポケットに入れるように促した(ウクライナの土地で死んだときに花が育つように)。
BBCニュースも、字幕を追加してビデオを共有した。
BBCの翻訳によると「あなたがここで死んだ時、ヒマワリが育つようにこの種を持って行きなさい」と女性がロシア兵に言っている。
ロシア兵は、「わかった。この会話は何も生まない。これ以上、事態を悪化させないようにしよう」と言った。
しかし、女性は続けて言った。
「みんな、この種をポケットに入れなさい。この種を手に取りなさい。あなたたちは一緒にここで死ぬでしょう。あなたは私の国に来ました。わかっていますか。あなたは占領者です。あなたは敵です。そしてこれから、あなたは呪われるのです」
コメディアンのジョン・オリバー(John Oliver)は、自身の番組「Last Week Tonight」で、この動画を取り上げた。
「よくやった、よくやった」と彼は言った。
「この侮辱がどれほど冷たいものだったか。『この種をとってポケットに入れれば、あなたが死んだときにヒマワリが育つ』とは。あの女性は銃撃戦にヒマワリの種を持ち込んで、しかも勝利したんだ」
ウクライナの支持者はヒマワリを抵抗の象徴にした
世界中の抗議者は、ウクライナを支援する集会でヒマワリの花束を持ったり、花を身に着けたりしている。
ヒマワリの冠をかぶった女性が「キーウは自由の首都」と書かれた看板を持って抗議している。トルコのイスタンブールで。
Hakan Akgun/SOPA Images/LightRocket via Getty Images
ロンドンのロシア大使館は落書き、看板、絵などのヒマワリで覆われた。
ロンドンのロシア大使館の壁にも、ウクライナの抵抗のシンボルであるヒマワリが見られる。
Leon Neal/Getty Images
デビッド・ホッグ(David Hogg)などの活動家も、Twitterのプロフィールにヒマワリの絵文字を追加している。
もしプーチンがこのまま続ければ、ロシア軍を派遣するたびにヒマワリが咲いているのを見るだけだ
ウクライナ内務省の発表を引用して、AP通信は2月27日に352人のウクライナ人がロシアの侵攻の際に死亡したと報じだ。 死者には14人の子どもが含まれているという。AP通信によると、同省はその後、116人の子供を含むさらに1684人が負傷したと発表した。
両国の代表団による停戦交渉が2月28日、ベラルーシ南東部で行われた。
※ウクライナの首都はウクライナ語読み「キーウ」(ロシア語読み:キエフ)」と表記します。
[原文:How sunflowers became a symbol of Ukrainian resistance]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)