5分でわかる「Notion」世界イベント:新機能にGoogleカレンダーやGitHubとの同期など

Block by Block

Notionは2回目となるオンラインイベント「Block by Block」を開催した。

撮影:小林優多郎

ドキュメンテーションサービスのNotionは、同社のユーザー向けイベント「Block by Block」を3月2日(現地時間)に開催した。Block by Blockは2021年から始まり、今回が2回目の開催となる。

基調講演では、CEOのアイバン・ザオ(Ivan Zhao)氏やCROのオリビア・ノッテボーン(Olivia Nottebohm)氏らが登壇。Notionに今後実装される新機能や新しい取り組みを紹介した。

Block by Blockで公開されたNotionの今後の新機能を解説していく。

外部サービスのデータを参照できる「Synced Databases」

出典:Notion

Notionはその多機能さゆえに、どんなサービスか一言で表すことは難しい。ただ、多くの人にとってはメモやドキュメントを保存・整理するためのものだ。

だから、Notionに何か情報を入力するのは今までユーザー自身か、企業や共有した相手といった「人」だった。

しかし、2022年後半に登場する「Synced Databases」は、GoogleカレンダーやGitHub、Jiraといった外部サービスのデータをNotion上から参照できるようになる。

デモでは、Googleカレンダーを例に出し、数クリックでNotion上でカレンダーを表示。その後、Googleカレンダー上で予定を追加・変更しても、当然Notionでも反映されている(相互同期性がある)。

また、デモではNotion上でインタビューのメモを作成。そのメモに、連携済みのGoogleカレンダー上の予定タイトルや日時などを参照して入力している様子も披露した。単に埋め込み表示ではなく、NotionがGoogleカレンダーの予定情報をデータとして参照していることがわかる。

「Notion API」が正式版に

Integration Gallery

Integration Galleryでは、Notionに接続できるサービスが具体例とともに紹介している。

出典:Notion

Synced Databasesのように、Notionは外部サービスとの連携に注力している。

主に開発者向けではあるが、Synced Databasesの発表とともに2021年5月13日にパブリックベータとして公開していた「Notion API」が正式版になる旨も発表した。

Notionによると、Notion APIはベータとして公開して以来、3万人以上が開発者コミュニティーに参加し、自動化サービスからブログシステムまで幅広く活用されているという。

正式版になったことで、Synced Blockやテーブルなどのより多くのブロック(Notion上でのデータ単位)のサポートや各種バグの修正、ドキュメントが追加されたという。

また、ユーザー向けには「Integration Gallery」を設置し、Notionと接続できるサービスやその機能(SlackやIFTTT、Trello、Googleドライブなど)を紹介している。

データベースのフィルター機能が強化

出典:Notion

Notion内の機能に関してもアップデートがある。特に「BetterDatabases」と呼ばれる、データベース向けの機能強化は大きい。

Notionには既にデータベースのフィルター機能を搭載しているが、フィルター結果を表示する速度がより速くなる。

また、データベースに対して設定したフィルターを自分だけが見るときに適用するか、全ユーザーに対して適用するか選べるようになる。

BetterDatabasesは今後数週間で適用される予定。Notionをメモだけではなく、仕事やプライベートのデータベースとして使っているユーザーには朗報だ。

大規模組織の使い方が改善される「Teams」機能

出典:Notion

大企業などの比較的大きな組織でも使いやすくなる機能「Teams」も追加する。

Teamsはいわゆる部署やプロジェクトチームごとにユーザーや、表示するドキュメントを整理する機能。今まではサイドバーにはただページが並ぶだけだったが、Teamsを有効にするとページをチームごとに分類できる。

Teamsは社内の誰でも参加できる「パブリック」または特定のユーザーしか参加できない「プライベート」の2種類がある。また、ユーザーの編集権なども会社全体だけではなく、Teams単位で設定できるようになる。

Teams機能は2022年春から順次展開予定。

第4の対応言語は「フランス語」、コミュニティー強化の取り組みも

その他、英語、韓国語、日本語に続く第4の対応言語として「フランス語」のローカライズも発表した。

加えて、資格認証制度の「Notion Certified」と上級者向けコミュニティー「Notion Champions」も披露した。

いずれもNotionのヘビーユーザー向けの施策。Notion Certifiedは公式サイトで試験を受け、合格するとメールやSNSなどで表示するための「認定バッジ」の取得などが可能。

一方で、Notion Championsは企業やチーム内の管理者、またアンバサダーのような使い方を教える人同士のコミュニティー。メンバーには専用Slackでのコミットや最低月1回のイベント参加が求められるが、新機能のアーリーアクセスやNotion役員へのAMA(Ask Me Anything)の機会が与えられる。

(文・小林優多郎

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