チェルシーFCは今シーズンのクラブワールドカップを制覇した。
REUTERS/Matthew Childs
- チェルシーFCのオーナーを務めるロシア人億万長者は、クラブの売却で得られる純益をウクライナの被害者支援に充てると述べた。
- 声明の中で、ロマン・アブラモビッチ氏は、売却による純益は「被害者の緊急かつ差し迫ったニーズ」に充てると述べた。
- アブラモビッチ氏は、西側諸国がロシアのオリガルヒ(新興財閥)に制裁を加えた後、3月2日にチームを売却することを発表した。
クラブ売却を発表したチェルシーFCのロシア人億万長者は、売却による利益をウクライナの被害者救済に充てると述べた。
ロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)氏は2022年3月2日、イングランド・プレミアリーグのチームで、今シーズンのサッカー・クラブワールドカップを制覇したチェルシーFCを売却すると発表した。
「売却で得た純益をすべて寄付する慈善財団を設立するようスタッフに指示した。この財団は、ウクライナにおける戦闘のすべての犠牲者のためのものだ」とアブラモビッチ氏は声明を発表している。
「目的には、被災者の緊急かつ差し迫ったニーズに対する重要な資金の提供や、復興に向けた長期的な作業の支援などが含まれる」
チェルシーFCのオーナー、ロマン・アブラモビッチ氏。
Martin Meissner/AP
アブラモビッチ氏は、2003年に約1億9000万ドルでチェルシーFCを購入して以来、同チームのオーナーを務めている。ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、アブラモビッチ氏は同クラブを25億ドルで売却したいと考えている。
また、NYTは、アブラモビッチ氏はチェルシーFCに優秀な選手や監督を招くために多額の資金を費やしてきたと報じている。
NYTによると 「アブラモビッチ氏は、2003年にクラブを買収して以来、チームを購入した金額の約10倍に相当する20億ドル近くを投資したと推定される」という。
アブラモビッチ氏は、ロシアのウクライナ侵攻によって西側諸国からの制裁に直面することになり、クラブを売却することを決めた。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)