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気温が4度上昇すると、動植物の半分が絶滅の危機に…IPCCの最新の報告書で

 A chinstrap penguin during sunset outside the Comandante Ferraz Station in Antarctica.

南極のコマンダンテ・フェラス基地の外で夕暮れ時に撮影されたヒゲペンギン。

Alessandro Dahan/Getty Images

  • 地球の気温が4度上昇すると、動植物の種の半分が絶滅の危機に瀕する可能性がある。
  • IPCCの新しい報告書は、ホッキョクグマやペンギンなどの動物の大量絶滅を警告している。
  • 地球の気温が1.5度上昇した場合、陸上種の最大14%が絶滅のリスクに直面する可能性がある。

何百もの種が猛暑や海洋の温暖化により絶滅したが、地球上の動物の絶滅で気候変動と直接関係しているものはほとんどない。

2009年、グレートバリアリーフの海面上昇と高潮が重なり、ネズミの一種、ブランブルケイメロミスが姿を消した。その7年後、この種は人間が引き起こした気候変動によって絶滅した最初の哺乳類となった。

地球の気温が上昇し続ければ、今後数十年の間に気候に関連した絶滅がさらに数多く発生することが予想される。これは地球温暖化についての研究をまとめる国連の「気候変動に関する政府間パネル (IPCC)」が2022年2月28日に発表した報告書によるものだ

もし地球の気温が産業革命以前の水準より4度上昇した場合(これは温室効果ガスの排出量が非常に多いことを想定したシナリオだ)、植物と動物の種の半分が脅かされる可能性があるという。このレベルの温暖化が起こると、熱帯雨林、藻場、サンゴ礁を永久に変えてしまう大量死や絶滅が起こる可能性がある。

報告書によると、地球の気温上昇が1.5度だった場合は陸上種の最大14%が絶滅の危機に直面する可能性があるという。2021年に発表されたIPCCの報告書によれば、人類の温室効果ガス排出が原因で、地球は過去170年間ですでに1.1度も温暖化していることが分かっている。気温が2度上昇すれば、陸上種の最大18%が絶滅の危機にさらされる可能性があり、そのリスクは、3度で最大29%、4度で最大39%、5度では最大48%に上昇する。

An endangered yellow-legged frog recovered from a fire-ravaged stretch of Little Rock Creek in Wrightwood, California, on October 29, 2020.

2020年10月29日、カリフォルニア州ライトウッドのリトル・ロック川で火災に遭い、保護された絶滅危惧種のヤマキアシガエル。

Irfan Khan/Los Angeles Times/Getty Images

報告書によると、無脊椎動物は中程度の温暖化(3.2度)で最も高い絶滅リスクに直面するという。このシナリオでは、無脊椎動物の15%が絶滅する可能性がある。

地球の気温上昇が何度だったとしても、種の絶滅は気候変動がもたらす取り返しのつかない影響だと報告書は述べている。

アザラシやホッキョクグマは絶滅の危機に瀕している

A polar bear on an ice floe in the Arctic Ocean

北極海の流氷にいるホッキョクグマ。

Lev Fedoseyev/TASS/Getty Images

高山や極地などの寒冷地に生息する種は、特に高い絶滅リスクに直面している。

報告書によるとアザラシやホッキョクグマなどの北極圏の動物は、2度以下の温暖化でも深刻な脅威にさらされるという。これらの動物たちは海氷の上で生活するように進化してきたが、海氷は気温の上昇により急速に縮小している。報告書は今後100年以内に夏場の海氷は完全に消滅してしまうと予測している。

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