TikTokは、RT(1段目の左から2番目のアイコン)などのロシアに支援された報道機関をEU圏内で自社プラットフォームから追放すると発表した。
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- TikTokは2022年3月6日、ロシアにおけるすべてのライブストリーミングとコンテンツ共有を停止すると発表した。
- この方針は、ロシア当局が「虚偽」とみなしたコンテンツを共有すると投獄される恐れがある「フェイクニュース法」へ対応したものだ。
- この法律が制定された後、いくつかのメディア組織がロシアからサービスを撤退したことを受けて、今回の措置がとられた。
TikTokは、ロシアで2022年3月4日に可決された「フェイクニュース法」に対応し、ロシアでのライブストリーム配信とコンテンツ共有をすべて停止した。この法律の下では、当局が虚偽の情報と見なすものを共有すると投獄される恐れがある。
TikTokは3月6日、ウェブサイトでこの発表を行い、自らを「人々が計り知れない悲劇と孤立に直面している戦闘の中で救済と人のつながりを提供する存在」だと考えているが、この法律が施行されればロシアでのコンテンツを停止する以外「選択肢がない」と述べた。
「当社の最優先事項は、当社の従業員とユーザーの安全であり、ロシアの新しいフェイクニュース法を考慮すると、この法律の影響を検討する間、ロシアにおける当社の動画サービスへのライブストリーミングと新しいコンテンツ配信を停止せざるを得ない」と同社は述べている。
TikTokは、同国での動画共有をいつ再開するかはわからないとしながらも、「安全を最優先し、いつサービスを完全に再開できるかを判断するために、ロシアにおける状況のを監視し続ける」と述べている。
今回の発表は、BBC、CNN、ブルームバーグなど複数の報道機関が報道の自由に対する弾圧を受け、ロシアでの取材活動を停止した後に行われた。ジャーナリスト保護委員会によると、ロシアのウクライナ侵攻を「戦争」と称するコンテンツを共有したり、当局が「虚偽」とみなす記事を共有したりすると、記者は最長で15年の禁固刑に処される可能性があるという。
ロシアでのサービス停止に先立ち、TikTokはフェイクニュース対策を強化するために「新たな防護措置の開発と実施に多大な資源を投入した」と発表した。
「当社は引き続き、当社のプラットフォームにおける情報操作の防止、検出、抑止に注力しており、当社のシステムは不正なアカウントや関与、またはその他の関連活動を特定、ブロック、削除するのに役立つだろう」と同社は述べている。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)