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ヨーロッパ系スタートアップ、ウクライナ支援に続々アクション。寄付、難民雇用、無償提供…様々な「連帯」の形

ドイツでのデモ

ドイツでもロシアによるウクライナ侵攻に抗議する集会が行われている。

Getty Images

ウクライナは、実は世界のITの発展を支えてきた。高学歴で比較的安価に雇用できるソフトウェアエンジニアが国内で増加傾向にあるため、銀行アプリからSnap(スナップ)のAR技術に至るまで、あらゆる分野のシステム開発に一役買ってきたのだ。

ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以降、ヨーロッパのIT企業は、困難な局面にあるウクライナの社員を支援すべく準備を進めてきた。

まずは多くの企業がスタッフを避難させようと動いた。今は、移民を雇い入れたり、ウクライナ支援のための資金集めを広く行ったり、ロシアでの事業を停止したりしている。

以降では、ヨーロッパ系スタートアップが行っている民間人向けの支援活動の中から、主なものを紹介する。

寄付によるウクライナ国民支援

食品の迅速配送を行うチェコのスタートアップ、ローリック(Rohlik)は、2月24~28日の売上高の1%をウクライナに寄付すると発表。チャリティークーポンのスキームも開始した。

ローリックはドイツで最低1万ユーロ(約128万円、1ユーロ=128円換算)を初回分として寄付することを目標にしているほか、ライン=マイン地方で難民が新しい住居を見つけるための支援を、ミュンヘンでは食品や生活必需品の提供を行っている。

エストニアのライドシェア企業ボルト(Bolt)は、ウクライナを支援するため、向こう2週間のライド料金の5%をNGOに寄付するとしている。寄付総額は500万ユーロ(約6億4000万円)になる見込みだという。

ロンドンを拠点とするフィンテックアプリのレボリュート(Revolut)は、ユーザーによる寄付と同じ金額を、最大150万ポンド(約2億2800万円、1ポンド=152円換算)まで寄付する。同社のニック・ストロンスキーCEO(Nik Storonsky)はイギリスに帰化したロシア生まれで、ルーツはウクライナだ。ストロンスキーはブログ記事の中で戦争を批判し、「恐ろしいだけでなく、理解不能」と書いている。戦争は「間違っており、憎むべきこと」というストロンスキーは、外交的解決がもたらされることを願っている。

ニック・ストロンスキー

レボリュートのニック・ストロンスキーCEO。

Revolut

キーウ(ロシア語表記:キエフ)を拠点とするレモンドットアイオー(Lemon.io)は、ソフトウェアの開発者やエンジニアとスタートアップとをマッチングさせるサービスを運営している。同社はウクライナ軍を支援する慈善団体「Come Back Alive(原語の名称はPovernys Zhyvym)」に対し、自社の運営に支障の出ない範囲で「かなりの金額」を寄付している。また2~3月のシードステージの利益を全額ウクライナ軍に寄付するという。

アメリカとウクライナを拠点とするグラマリー(Grammarly)は、クラウドベースの英文校正ツールを運営している。同社はウクライナの社員、国民への支援を強化しており、既存の緊急時対応策に加え、「2014年以降にロシアおよびベラルーシで得た純収入の全額を寄付する」という。金額にして500万ドル(約6億2500万円)ほどになる。

Insiderの取材に応じた同社の代表は、この寄付をウクライナ支援の取り組みに充ててほしいと語る。「グラマリーはロシアとベラルーシでのサービスを停止しています。また、今回の紛争に関する事実関係やウクライナへの支援方法をまとめたウェブページを作成しました」

さらに、誤情報の拡散を防ぐため、グラマリーではグラマリー・プレミアムというサービスを「信頼のおけるウクライナのメディアに提供する」という。

キャッシュフロー管理ツールのフィンマップ(Finmap)は、ウクライナで人材を確保してきた。そのウクライナの人員を、ウクライナ軍やボランティアの支援、また誤情報の拡散食い止めにあたらせている。また、第三者がオンライン署名ツールで呼びかけている、ウクライナ領空を飛行禁止区域に設定するようNATO加盟国に働きかける活動にも協力している。

エストニアのテストリオ(Testlio)は、ロシア政府の暴挙を「心から非難する」としている。社員や業務委託スタッフ、その家族を退避させたり、退避に必要な現金を支給するだけでなく、「国境なき医師団(Doctors Without Borders)」など最前線で活動する団体を支援しているという。

ウクライナ難民を支援

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