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「原油価格は200ドル超、供給不足は日量500万バレル超に」バンカメ最新分析。自給率高いアメリカは優位

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米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)は原油価格が1バレル200ドルを突破する「シナリオ」も想定しているという。

Shutterstock.com

ロシアのウクライナ軍事侵攻を受け、急騰した原油価格は1バレル100ドル超えにとどまらず、一時130ドルを突破して高止まりを続けている。

3月7日の取引開始直後、北海ブレント先物は139.13ドル、WTI先物は130.50ドルと、2008年7月以来の高値をつけた。同日の清算値はいずれも120ドル前後だった。

一方、米銀大手バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)のストラテジストたちは、欧米諸国によるさらなる制裁次第で、原油価格は200ドル超えもあり得ると警鐘を鳴らす。

最近の顧客向け調査レポートで同社アナリストのイーサン・ハリスとジェセオ・パークは次のように指摘する。

「欧米諸国がロシア産のエネルギー輸入禁止措置を導入すれば、世界市場に強烈な衝撃を与えることになるでしょう。次に何が起きるのか、当社は自信を持って予測することができません。深く懸念するのは……エネルギー(禁輸措置など)制裁を受けてロシア軍が急速に攻勢を強める展開です」

以下で、バンカメによる最新の原油価格見通しを紹介しよう。

ロシア産石油の禁輸措置で何が起きるか

ブリンケン米国務長官は3月6日、アメリカがロシア産石油の輸入禁止を協議していると明らかにした。プーチン大統領は以前、対ロ経済制裁について「宣戦布告のようなもの」との警告を放っている。

米NBCテレビの報道番組『ミート・ザ・プレス』に出演したブリンケン氏の発言は以下だ。

「我々は現在、世界の石油安定供給を維持しながらロシア産石油の輸入を禁止する措置について、欧州の同盟・友好国ときわめて積極的な議論を行っている」

この発言を受け、原油価格は3月7日、一気に20%近く跳ね上がって1バレル130ドルを突破した。

国際エネルギー機関(IEA)によれば、ロシアはアメリカとサウジアラビアに次ぐ世界第3位の石油生産量を誇り、同国からの輸入禁止措置は(ウクライナ侵攻前からひっ迫していた)供給不足に追い打ちをかけ、原油価格をさらに押し上げることになる。

米シェール大手パイオニア・ナチュラル・リソーシズ(同国最大の油田地帯パーミアン盆地では最大手)のスコット・シェフィールド最高経営責任者(CEO)によれば、アメリカには供給不足を補てんするための増産計画がなく、結果として原油価格は1バレル200ドルに達する可能性が高いという。

シェフィールドCEOは英フィナンシャル・タイムズ(3月4日付)にこう語っている。

「プーチンを止める唯一の方法は、ロシア産石油・ガスの輸出を禁止することです。しかし、もし本当に西側諸国が禁輸措置を発表したら、原油価格はおそらく200ドルを超えるでしょう」

供給不足の見通しは?価格上昇はどこまで?

バンカメのストラテジストたちも同じく、禁輸措置が導入された場合、原油価格は200ドルに跳ね上がる可能性があると考える。

ハリスとパーク(前出)によれば、石油の輸入禁止措置は、ロシアの大手7銀行を国際銀行間通信協会(SWIFT)から排除するなど西側諸国による他の制裁と比べても、はるかに大きな影響を市場にもたらすという。

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