宇宙から農業まで。Sony Squareで辻愛沙子が体験する「今と未来のソニー」

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東京・品川駅から徒歩5分の場所にあるソニーグループ本社ビル。その屋内には、世界で唯一無二のショールーム「ソニースクエア」がある(一般非公開)。

ソニーのイメージは人それぞれ違うだろう。ある人はエレクトロニクスメーカーのソニーを脳裏に浮かべ、またある人はゲームを、そして映画や音楽のソニーを思い出す。他にも金融や、先端テクノロジーカンパニーとしての顔を持つ。

そんな多様な事業を展開する企業であるソニーグループの歴史と、今の想い、これからの視点を体感できるのが「ソニースクエア」だ。今回ここを訪れてもらったのが、arca CEO兼クリエーティブ・ディレクターの辻愛沙子さん。ナイトプールの企画運営、スイーツの商品企画にブランドプロデュースなど、特に若い女性の興味を引くクリエーティブ・ディレクションを担当し続けてきた人物だ。

TV番組の「news zero」で水曜パートナーを務め、社会課題に向き合う発信も続ける辻さんから見たソニースクエアはどういったスペースだったのか。そしてこれからの社会に対して、ソニーが目指す未来を感じたポイントはどこだったのだろうか。ソニースクエア統括責任者であるソニーグループ梶尾桂三さんとの対談をお送りする。

Sony Squareで出合った「ソニーの今とその先」

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左:辻愛沙子(つじ・あさこ)氏/arca CEO、クリエーティブ・ディレクター。社会派クリエーティブを掲げ、広告から商品プロデュースまで領域を問わず手掛ける越境クリエーター。右:梶尾桂三(かじお・けいぞう)氏/ソニーグループ ブランド戦略部 Sony Square 統括責任者。

梶尾桂三氏(以下、梶尾):ソニースクエアは、エレクトロニクス、エンタテインメント、金融などソニーグループの多岐にわたる事業、取り組みを一堂に体験できる場として運営しています。ソニーグループの今と、その先を、体験を通して皆さんにお伝えしたいという思いがある場所なんです。辻さん、今日はお越しいただき、ありがとうございました。

辻愛沙子氏(以下、辻):今日はすごくワクワクしました。宇宙から農業までいろんなものがありすぎて、もはやソニーさんは地球を作っているんじゃないかと思うぐらい幅が広くて。遊園地みたいだと思いながら楽しんでました。

梶尾:まず現在開発中のEV(電気自動車)「VISION-S」のプロトタイプに実際ご乗車いただいてどんな印象を持たれましたか。

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辻:格好よくて驚きました! そもそもソニーが車を作っていることを知らなかったので、この建物に入るときから目に入っていて、ずっと気になっていました。まさか実際に車の中に入れるとは思っていなかったのでドキドキしましたね。フォルムが美しいし、ドアを開けた時のライトの点き方も格好よくて、もう萌えポイントがいっぱいありすぎです。

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辻:ダッシュボードのパノラミックスクリーンも素晴らしいですね。安全上の理由で仕方なかったと思うのですが、車内で映画を観ていても車が動くとナビ画面に切り替わってしまい映像が中断される経験をしたことがあって。「VISION-S」は、車内幅いっぱいにパノラミックスクリーンが設置されていて、助手席側で引き続き映像が観られるようになっているのがいいなと思いました。将来の自動運転も見据えた上で、エンタメ性と機能性、デザイン性の3つを兼ね備えた車ですよね。私自身は、まだ車を購入したことがありませんが、最初に買う車はこの車がいいなと思いました。製品化が楽しみです。

生態系の力を信じて肥料や農薬いらずで育てる「協生農法」

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梶尾:協生農法の展示体験もしていただきました。協生農法は、ソニーコンピュータサイエンス研究所の舩橋研究員が行った研究が元になっていて、従来の農法と全く違うアプローチを取っています。土地に多種多様な植物を密生・混生させ、生態系の力を活用しながら育成していくという農法なんです。

辻:面白いと思ったのは、ビルの屋上などでも育成できること。自然か都会かと、どちらかを諦める必要なく、植物たちと共に暮らすあり方があるんだなと思いました。何なら人の手が加わることで、ちゃんと植物、あるいは地球に豊かな自然を返せるというのは、今までなかった視点でした。

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辻:土壌の水分量や日当たりも分かるのがすごく面白かったです。私は植物がとても好きで、家でもいろいろな種類の緑を育てていますが、植物ごとに適した日当たり具合は目視で判断するしかなくて。でも、ARで時間ごとの日当たり具合を確認できると、もっと植物に寄り添った育て方ができます。家庭用としてもぜひ商品として出してほしいと思いました。

デザイナーとエンジニアの切磋琢磨が温かさを感じさせる「aibo」になった

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梶尾:ところで、辻さんはソニーが1999年に発売したエンタテインメントロボット「AIBO(アイボ)」の初代をお持ちだったと伺いました。

辻:そうなんです。幼い頃だったので記憶もおぼろげなのですが、初代AIBOはもっと直線的で、最新ロボットというワクワク感がありました。新しく発売されたaiboはまるで本物のワンちゃんを触っている感覚になりましたね。気付いたら喉元をくすぐっていました。単にテクノロジーで便利になるだけじゃない、そこに温度や情緒をのせるソニーの文化がまさに集結されているなと思いました。

梶尾:はい。aiboはロボットではあるんですけれども、誰が親切にしてくれるか、可愛がってくれるかを理解して自律的に動くところまで考えて作られています。

辻:ちょっとそっぽを向くなど、仕草がすごくリアルでした。初代と比べるとフォルムも曲線的になって。私もデザインを仕事にしているので、この間にデザイナーさんたちの相当な葛藤と苦悩があったんだろうなと思いながら展示を見ていました。

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梶尾:ソニーのデザイナーとエンジニアが議論し合って、良いものを作っていくプロセスが分かるように、ソニースクエアではaiboのデザインに関しても展示を行っています。初期の頃のモック(原寸大模型)から、だんだんそれが小さくなってより子犬の可愛らしいaiboになっていくプロセスも見ていただけるようにしています。

辻:イノベーションはどうしても社内風土や組織体系など、違う文化を持つ人同士の協力がとても大事。それが実現できるチームであることが展示だけでも伝わってきました。

宇宙を楽しむ新しい体験「STAR SPHERE」

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梶尾:STAR SPHERE」は宇宙からの視点を一般の人々に解き放ち、宇宙感動体験を世界に広めることを目指す取り組みなんですけれども、ソニーのカメラ機器を搭載した超小型人工衛星を地上から操作するための撮影シミュレータを実際に体験いただいてどんな印象でしたか。

辻:宇宙の新しい楽しみ方ですよね。「宇宙に行く」「宇宙からの映像を見る」。その間にある「体験しながら見る」感覚で新鮮でした。

カメラを逆さまに動かすことで、天地が逆の地球を見ることができたのには驚きました。人間が実寸大で映し出せるほど大きなディスプレイで体験したこともあって没入感がすごくて。ワクワクする気持ちにまかせて、カメラをぐるぐる回しているとだんだん無重力空間にいる気持ちになりました。

梶尾:今、辻さんがおっしゃったように、カメラを逆さまにすると今まで想像もしなかったような映像を見ることができます。これから多くの方に体験していただきたいですね。

辻愛沙子が感じた「新しいチャレンジを続けているソニー」

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辻:農業から宇宙まで幅広い事業を扱っているので、「地球 designed by Sony」と言えてしまうんじゃないかというほど、開発の幅があることに驚きました(笑)。「モノありき」ではなく、その背景に人間的な文化があるから新しい技術やサービスが生まれているんだなと納得しましたね。

資本主義が加速し、大量生産・大量消費によってモノが溢れている時代だと、社会はすでに完成されていて、自分は何もしなくてもいいような気がしてきます。それは一見豊かさのようですが、一方で、自分の可能性を信じられなくなったり、諦めにつながったりする「倦怠感」を感じやすい時代でもあると思うんです。

誰もが知っている日本の大企業が、こんなにも新しいチャレンジを繰り返している、やり続けてくれているということにすごく希望を感じたので、私もいろんなことを学んで、ちっちゃいながらもさまざまな挑戦をしていこうと背筋が伸びました。

梶尾:ソニー社員一人ひとりの想いが形になって、それが製品になったり、エンタテインメントコンテンツになったり、サービスになったりしています。それを今日感じていただけたとしたら本当に嬉しく思います。

ソニースクエアは基本的に一般公開をしておらず、ソニーグループのビジネスパートナーの方をお招きすることが多いのですが、私としてはぜひ若い方にここを見て体験していただきたいなと思っています。感受性が豊かな時に、かつ自分の将来に思いを馳せる年代の方に、ソニースクエアを見て何かこう感じるものを、1つでも2つでも持って帰ってもらえれば本当に嬉しいですね。

辻:子どものときに体験していたら、自分の将来を決めたくなってしまうぐらいのワクワクアミューズメントパークですよね。ここに来た人がエンジニアになり映画監督になり色んな人が輩出されるかもしれないですね。

そして、こんなに好奇心が一箇所に集中する場所はないので、最近仕事がマンネリだな、日常が平坦だなと思ってる人にはとてもいい刺激になるはずです。

梶尾:今のように移動が制限されているなか、ぜひ多くの方にソニースクエアでの体験をしていただきたいなと思っていまして、オンラインで体験できるリモートツアーも用意しています。


梶尾氏の言葉通り、より多くの人に「ソニーの今とその先」を体験いただくべく、今回、Business Insider Japanの読者向けにオンラインで参加可能なソニースクエア リモートツアーが開催される。

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