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世界のダイヤモンドの30%はロシア産…ボイコットが続けば価格高騰は必至

アルロサによる公式プレゼンテーションで展示されているダイヤモンド。2019年2月13日、ロシア・モスクワで。

アルロサによる公式プレゼンテーションで展示されたダイヤモンド。2019年2月13日、ロシア・モスクワで。

REUTERS/Maxim Shemetov

  • バイデン政権は、ロシアのダイヤモンドの輸入を禁止し、2022年3月初めに行った同国の最大手ダイヤモンド採掘企業アルロサに対する制裁を強化した。
  • 世界のダイヤモンド原石の約30%はロシア産で、そのうちの90%は同国のアルロサが採掘している。
  • 以下では今回の制裁がダイヤモンド業界に与えた影響を紹介する。

もしあなたが婚約指輪を探したことがあるならば、ロシア産のダイヤモンドを目にしたことがあるだろう。

アメリカ財務省(USDT)によると、世界で産出されるダイヤモンドの約30%がロシアの鉱山で産出されており、その90%は国家が支援するダイヤモンド採掘企業、アルロサ(Alrosa)が所有しているという。

バイデン政権は2022年3月11日、ロシアのダイヤモンド、海産物、ウォッカの輸入を禁止し、ウクライナ侵攻を行う同国への経済制裁を強化した。これは、同月初めに、アメリカがアルロサと同社のセルゲイ・イワノフ(Sergei Ivanov)CEOを制裁を科したことに続くものだ。

しかし、ワールド・ダイアモンド・カウンシルが以前Insiderに述べたところによると、財務省が「前例がない」「厳しい」としたアルロサとイワノフへの制裁は、世界のダイヤモンド取引に問題を引き起こすことはなかったという。

というのも、アルロサへの当初の制裁措置は、債権と株式の取り引きを禁止しただけで、当時はまだアメリカ企業がロシアで採掘されたダイヤモンドを売買することは完全に合法だったからだ。

それでも多くの企業や消費者はすでにロシア産のダイヤモンドの不買運動をしているため、業界は混乱と価格高騰に備えている。ここでは、ダイヤモンド業界の現状を紹介しよう。

企業や消費者がロシア産のダイヤモンドに抗議

An Alrosa diamond mine in Minry, Russia.

ロシアのミールヌイにあるアルロサ社のダイヤモンド鉱山。

Alexander RyuminTASS via Getty Images

アルロサへの制裁が発表された2日後、オンラインでジュエリーを販売するブリリアント・アース(Brilliant Earth)は、「倫理的に調達された」ダイヤモンドのみを販売するとして、同社のウェブサイトからロシアで採掘されたダイヤモンドをすべて削除した。アメリカの大手ダイヤモンド小売業者としては、これが最初で唯一の措置のようだ。

「このように積極的に行動することは、企業として、また業界として正しいことだった」とブリリアント・アースの共同設立者兼CEOのベス・ガースタイン(Beth Gerstein)は、2022年3月初めにInsiderに述べた。

「我々はウクライナの人々とともにあり、平和的かつ迅速な解決を願っている。この業界の他の企業も我々に加わることを期待している」

非営利の業界団体ジュエラーズ・オブ・アメリカ(Jewelers of America)は、2022年3月1日、「深刻な倫理的、風評的、法的リスク」を理由に、「ロシアまたはベラルーシを原産地とするダイヤモンド、貴金属および宝石の売買を停止する措置を講じるよう会員に強く勧告する」と述べた

一方、バイデン政権の追加制裁に先立ち、SNSユーザーたちはウォッカからガソリンスタンドまで、大量のロシア製品の不買運動を呼び掛けた。

3月11日の制裁の前、経済学者のダイアナ・ファーヒトゴット・ロス(Diana Furchtgott-Roth)は「宝石会社も買い物客から同様の圧力を受け、ロシアのダイヤモンドの販売を停止する可能性が高い」と述べている。しかしながら、「個人レベルの不買運動を行うためには、ダイヤモンドがどこで採掘されたかを知ることが必要だ」と彼女は付け加えている。

ダイヤモンド業界のアナリストであるポール・ジムニスキー(Paul Zimnisky)は以前、この紛争によって、ロシア産以外のダイヤモンドが市場価格より高く売られているのを見たことがあるとInsiderに語っている。

「消費者がロシアのダイヤモンドを買い付けることに抗議すれば、間違いなくサプライチェーンに波及するだろう」と彼は述べ、ダイヤモンド需要の約4分の3は、欧米諸国と日本の消費者からのものだと付け加えた。

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