「停電してもスマホはつながるの?」NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク・楽天に聞いてみた

東電ツイート

東京電力パワーグリッドは連日、節電を呼びかけている。が、こうした情報も通信環境が整っていないと受け取れない。

撮影:小林優多郎

関東地方では、3月30日20時以降にかけて電力需給が極めて厳しい状況が続く。21日からは初の「電力需給ひっ迫警報」が発出され、22日夜にも停電が発生する可能性が報道されている。

停電の懸念があるなかで、電気で動く生活の重要なインフラ、スマホの「モバイル通信」に影響はないのか?

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルそれぞれの状況を問い合わせた。

4キャリアとも停電後ただちには影響なし

各社に送った質問は「計画停電などが起きた際、通信可能なエリアや通信速度に影響はでるか?」という内容だ。

それに対する各社の答えは以下の通り。

NTTドコモ広報部

「ドコモの設備には停電時にも運用可能なバッテリーを搭載しており、直ちにお客様に影響が出るようなことはございません。

『ノードビル』と呼ばれる通信設備を設置しているビルにはエンジン(発電機)を設置しており、給油を行うことで通信サービスの継続が可能となっております」

KDDI広報部

「基地局は、どの基地局も非常用電源を備えており、少なくとも数時間は稼働が可能。

停電の規模を見ながら、車載基地局・可搬基地局の配置を検討していく」

ソフトバンク広報本部

「(一般論として)基地局は、非常用バッテリーで一定時間の稼働が可能な他、その他の非常用設備(発電機など)も活用することで、通信サービスの継続提供に努めます。

しかし、停電が長期化し、周辺の基地局同士でカバーできない場合は、一部地域で繋がりにくくなるケースがございます」

楽天モバイル広報部

「基地局設備に予備電源・バッテリーを配備しており、また、主要施設には発電機を備えています。

長期的な停電が発生し、これにより、サービスに影響が出る場合には、お客様にご案内いたします」

いずれのキャリアも基地局に予備電源を備えており「停電後直ちに通信ができなくなる恐れはない」と回答した。

特にドコモ、KDDI、ソフトバンクの3キャリアの場合は、2011年3月11日の東日本大震災を経験し、災害時に備えた設備投資を進めている(とくにKDDIはすべての基地局において非常用電源を備えていると明言)。

楽天モバイルは唯一大震災を経験していないが、「3キャリアの対策は勉強している」「定期的に非常時の訓練は実施している」(楽天モバイル広報部)とコメントしている。

なお、楽天モバイルは停電時に利用できない場合のある施設やスポット(首都圏は駅が多い)を公開している

ひとまず、もしものときのためにモバイル通信ができるスマホなどは充電をしておき、そのほかの不要不急の電子機器は電源を切るなどして、この状況を乗り切るのが良さそうだ。

(文・小林優多郎

編集部より:初出時、「電力需給ひっ迫警報」の発令時期を22日午前としておりましたが、正しくは21日です。お詫びして訂正致します 2022年3月22日 19:33

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