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- アメリカでは、女性たちがスキニージーンズを捨て、よりルーズなスタイルを選ぶようになっている。
- NPDの調べでは、アメリカでは2021年にストレートジーンズの売り上げがスキニージーンズの売り上げを上回った。
- スキニージーンズは長い間、人々のワードローブの"定番"であり続け、売り上げの大半を占めてきた。
アメリカでは、長年にわたって愛されてきたスキニージーンズに女性たちが別れを告げている。
タイトなフィット感のこのデニムパンツは長い間、人々のワードローブの"定番"だった。ところが新たな売り上げデータはその"終わり"を示唆している。
NPDグループのデータによると、アメリカで2021年に最もよく売れたジーンズはストレートジーンズで、33億ドル(約4000億円)の女性向けジーンズ市場の約3分の1を占めたという。
スキニージーンズは2021年に売り上げが下がった唯一のスタイルではあるものの、若い消費者の間では今でも一番人気のスタイルだとNPDは指摘している。
同社のアパレル分野のアナリスト、マリア・ルゴロ(Maria Rugolo)氏は、新型コロナウイルスのパンデミックが収束に向かう中で、消費者がより履き心地の良いデニムスタイルに引き付けられていることがこの変化につながったのだろうと話している。幸運にも、小売業者はこうした消費者の好みの変化に合わせて、新たなスタイルを打ち出す用意ができていたという。
ファッション誌の編集者たちは、何年も前からスキニージーンズの終わりを指摘してきた —— そして繰り返しそれは間違いだと証明されてきた。ところがここ数年で消費者の好みが変わり始め、アバクロンビー&フィッチ(Abercrombie & Fitch)やアメリカン・イーグル(American Eagle)といったデニムウエアブランドの大手は、ルーズなフィット感のスタイルを好む消費者が増え始めていると報告していた。
リーバイス(Levi's)のCEOチップ・バーグ(Chip Burgh)氏も、2021年1月の投資家との電話会議でこうしたトレンドの存在を認めていた。バーグ氏は男性向け、女性向けにそれぞれ新たに立ち上げたルーズフィットのラインが「非常に良いスタートを切った」とし、このトレンドは続くとの見方を示していた。
ただ、同氏は細身のスタイルが完全に廃れるとは考えていない。「女性向けに関してはスキニージーンズが姿を消すことはないと考えています」とバーグ氏は話した。
[原文:American women are ditching skinny jeans after a decades-long love affair]
(翻訳、編集:山口佳美)