アイグリッドが「電気の地産地消」で目指す、日本のエネルギーの明るい未来

提供:アイ・グリッド・ソリューションズ

電気自動車をロスの自宅ガレージで充電し、友人たちとスケートパークでトリックを決める青年。昨年スケートボード男子ストリートで史上初の快挙を成し遂げた、堀米雄斗選手である。

彼がイメージキャラクターを務めるのが、「グリーンエネルギーがめぐる世界の実現」を目指すアイ・グリッド・ソリューションズ(以下、アイグリッド)。新しいことへの開拓心、常識を覆す姿勢と、アイグリッドの目指すビジョン・実現したい世界、夢へのチャレンジ精神が同調したという。

エネルギーを「減らす・創る・繋ぐ・活かす」ことで、一気通貫のエネルギーソリューションを提供しているアイグリッド。「創る」では自然を傷つけない屋根上太陽光発電設備を設置・運用し、「繋ぐ」では事業所・家庭向けにCO2ゼロ電力を供給。「減らす」ではエネルギーマネジメントシステムを提供し、「活かす」ではAIやクラウド技術を用いた分散型プラットフォームを通じて、蓄電池やEV充電ステーションと太陽光発電所を組み合わせている。

秋田智一氏

秋田智一(あきた・ともかず)氏/1976年、愛知県生まれ。広告会社を経て、2009年に現アイ・グリッド・ソリューションズに入社。主に新規事業開発責任者として太陽光発電事業および電力供給事業を推進。エネルギーを軸とした法人・家庭向けソリューション構築に尽力。2017年にはVPP Japanを、2020年アイ・グリッド・ラボを設立し、代表取締役を兼任。2021年5月1日にアイ・グリッド・ソリューションズ社長に就任。

アイグリッドの代表は、秋田智一氏。「私は広告会社出身。固定観念に縛られず、色々な企画やアイデアを実践的に試しているんです」とエネルギッシュに語る。その言葉通り、分散型発電×テクノロジーで、新しい電気の作り方、そして新しい届け方に挑んでいる。秋田氏の目に映る日本の再生エネルギーの課題とは、そして、実現すべき未来とは。その話から要諦を紐解いた。

再エネ資源に乏しい日本の可能性は自然を破壊せず「屋根」を活用する太陽光発電にある

2020年10月、「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指す」と宣言した菅義偉前首相。その過程として「2030年度に温室効果ガスを2013年度比で46%削減することを目指し、さらに50%の高みに向け挑戦し続ける」との目標を掲げている。

これ受けて岸田文雄首相は2021年のCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会合)において、2030年までの期間を「勝負の10年」と位置づけた。その達成のために改めて注目を集めているのが、再生可能エネルギーである。

洋上風力発電やメガソーラー発電、地熱発電などが取り沙汰されているが、秋田社長は「日本は再エネ資源において優れているわけではない」と警鐘を鳴らす。

「洋上風力発電は、海岸の海深や風況の関係で設置できる場所は限られています。そもそもこれから増やそうとしても環境アセスメントの問題などで、本格稼働に7〜8年は掛かります。これでは2030年に間に合いません。また地熱発電は適地が国立公園に多く、施設建設が難しいでしょう」(秋田社長)

主力は太陽光発電になるが、日本の日射量は欧州や中東と比較すると少ない。メガソーラーに適した平地ではすでに設置が進んでおり、現在は森林開発へと移っている。

「メガソーラーは、里山の景観や生態系を壊す、盛り土や切り土で災害のリスクが増える、といった反対意見も多く、最近は計画の頓挫も増えています。また発電した電気がどこで使われているか分からずに住民理解が得られない、僻地の場合は送配電網の整備も必要、といった問題もあります」(秋田社長)

これらの課題を解決するためにアイグリッドが目を付けたのは、今ある自然を損なわずに太陽光パネルの設置が可能な既存施設の屋根。『ルーフトップソーラー』による分散型の太陽光発電である。既に2017年から、スーパーマーケットや物流倉庫など既存施設の屋根を活用した太陽光発電事業に参入している。

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屋根を活用した太陽光発電を行っているスーパーマーケット、フレッセイ榛東新井店(群馬県)。

提供:アイ・グリッド・ソリューションズ

「事業者が自社で屋根に太陽光発電設備を設置するには大きなコストが掛かります。そこでアイグリッドが代わりに設置して管理を行い、その電力を施設所有者に提供することで電気代以外のコスト負担がないビジネスモデルを構築しました。現在は約350施設に設置しており、出力規模は約7.2万kW。2022年秋には10万kW(一般家庭使用電力量換算2.7万世帯相当)を達成する予定です」(秋田社長)

この形態は今でこそ『PPA(Power Purchase Agreement:電力販売契約)』として一般的になっているが、2017年当時は、そのような言葉も一般的ではなかった。秋田社長は「新しい事業モデルを切り拓いてきたという自負がある」と胸を張る。

ルーフトップソーラーは、前述した太陽光発電の課題をクリアするメリットが多い。例えば屋根を活用することで、適地を探したり自然環境を破壊したりする必要がなく、新たに設置もしやすい。発電した電気は設置している施設が使うので送配電網の整備も必要ない。災害で停電が発生した際にはバックアップ電源として活用できるので、レジリエンスの強化につながるといった利点もある。

「いわば電気の地産地消。国民の負担なく再生可能エネルギーを活用しているのが大きな特徴です」(秋田社長)

「GX(グリーントランスフォーメーション)」で再生可能エネルギーを有効活用できる地域社会が増える

アイグリッドはPPAと併せて、太陽光発電や蓄電池の電力を集約し、一つの発電所のように統合・送配電する『VPP(Virtual Power Plant:仮想発電所)』も手掛けており、施設で消費しきれず余った電力を他の電気利用者に供給している。

秋田社長は「電気の作り方、届け方を変えるために、より進化した『次世代型分散双方向モデル』を目指しています」と意気込む。

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提供:アイ・グリッド・ソリューションズ

そのために欠かせないテクノロジーが、AI、IoT、クラウド、デジタル技術を活用した分散・集約型の新しいエネルギーマネジメントシステム『R.E.A.L. New Energy Platform(リアル ニューエナジープラットフォーム[以下、「R.E.A.L.」])』だ。太陽光発電を中心とした再生可能エネルギーをネットワーク化して、蓄電池、EV充電ステーションなどとも連携して再生可能エネルギーを循環させることができる。

「かみ砕いて言えば、ルーフトップソーラーを導入した施設と「R.E.A.L.」をIoTでつなぎ、AIが天候や立地条件などから発電量を予測。同じく、電力需要も予測・調整することで、過不足する電力をやりとりしたり、売電したりする仕組みです」(秋田社長)

特に秀逸なのは、この高度なAI需給調整技術だ。累計6000以上の事業所のエネルギーマネジメント事業を通して蓄積した電力ビッグデータを活用し、電力データと気象データを AI で解析。24時間先までの電力使用量を施設ごとに予測することができる。これに太陽光発電量予測技術を組み合わせることで、余剰電力量の予測を行う余剰循環モデルを構築した。

さらにユニークなポイントは、全てを自動制御に頼るわけではなく、人間の意識や行動変容を促す仕組みを活用しているところだ。アイグリッドの祖業は、企業の電力コスト削減のコンサルティング。その事業によって2004年から培ってきたノウハウを、「エナッジ」というソリューションサービスとして提供している。AIによって施設ごとの電力使用量を予測し、季節、天候、業種、店舗状況に合わせた最適な脱炭素アクションを端末の画面上に最大3つまで表示するという。

地域循環型の再エネ普及モデルの中心はGX化された次世代型ストア

秋田社長は、再生可能エネルギーを余すことなく有効活用できる地域社会が増える未来に向けた取り組みを『GX(グリーントランスフォーメーション)』と定義する。

『GX』を実現するための取り組みは、すでに始まっている。埼玉県を地盤とするスーパーマーケット「ヤオコー」との実証実験で「R.E.A.L.」のVPPを検証している。すでに導入している自家消費用の太陽光発電に加え、新たにネットスーパー用の宅配車両としてEV車を導入。店舗運営・宅配業務いずれの快適性と運用性も損なわない形で、CO2排出量及びエネルギーコストの削減を目指している。

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提供:アイ・グリッド・ソリューションズ

「ネット宅配を実施するスーパーは増えています。カーボンニュートラルに向けて、宅配車両としてEVを導入するケースもあるでしょう。しかしEVを導入するだけでは十分と言えません。なぜなら、そのEVを充電するための電気の多くは火力発電など化石燃料によって発電されているから。再生可能エネルギーを導入することで、抜本的なCO2排出量の削減が求められます。その方法のひとつとして、今回の実証実験では、余った電気を宅配用EVで吸収する取り組みを行っています」(秋田社長)

具体的には、「R.E.A.L.」のAIが、宅配スケジュールやEVの電池残量、店舗の太陽光発電量・電力消費状況・蓄電池残量等を学習した上で各機器を自動制御。宅配時以外はEVも店舗用の蓄電池として活用し、最適なエネルギーマネジメントを行う。これにより、「エネルギー×モビリティ×AI」によるラストワンマイル物流の脱炭素化を目指すという。

秋田社長が目指すのは、流通小売業が起点とした地域全体のGXだ。流通小売業は、地域における生活の拠点であり、消費者とのタッチポイントとなっている。秋田社長は「GX化された次世代型ストアを起点に、地域循環型の再エネ普及モデルを構築したい」と意気込みを語る。

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アイグリッドは『グリーンエネルギーがめぐる世界の実現』を掲げています。しかし、そのために人々に我慢を強いて、経済がシュリンクするのは違う。リスクやコストといった後ろ向きな再生エネルギーへの転換ではなくて、明るい未来のために再生可能エネルギーがあるべきです。分散型発電×テクノロジーを活用することで、そういった社会を実現することこそ、アイグリッドが抱く最も強い思いです」(秋田氏)

カーボンニュートラルは、地域にとっても企業経営にとっても、チャンスに成り得る。アイグリッドが取り組む「攻めのGX」こそ、これからの脱炭素に必要な考え方ではないだろうか。


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