無料のメールマガジンに登録

平日17時にBusiness Insider Japanのメルマガをお届け。利用規約を確認


16万人のフォロワーを誇るネコ…労働者の権利を啓蒙するツイートを発信中

ジョーツという名のこの猫は(時にはもう1匹の猫、ジーンの助けを借りながら)、ツイッターで16万2000人以上のフォロワーを誇っている。

ジョーツという名のこの猫は(時にはもう1匹の猫、ジーンの助けを借りながら)、ツイッターで16万2000人以上のフォロワーを誇っている。

Twitter/JortsTheCat

  • ジョーツという名の、ふわふわした毛並みの茶トラ猫が、オンライン掲示板Redditへの一連の書き込みをきっかけに、一躍ネットで人気者になった。さらに今では、労働者の組合加入を促すキャラクターへと転身を遂げている。
  • 現在16万2000人以上のフォロワーを誇るジョーツのTwitterアカウントには、労働者の権利に関する助言がずらりと並んでいる。
  • ソーシャルメディアですっかり有名になったことについて、ジョーツはツイートで、「なぜこんなことになったのか、今でもわからない」と明かしている。

これは、ジョーツ(Jorts)という名の茶トラ猫の物語だ。彼は、ふわふわな毛並みが自慢で、ちょっと間抜けなところがあって、時々マーガリンを塗られることもある猫なのだが、ひょんなことから、Twitterで16万2000人以上のフォロワーを得て、労働者の権利を啓蒙するキャラクターとなった。

ここまで読んで、何のことだかさっぱりわからないとしても(実際、そういう人がほとんどだろう)心配はいらない。以下で詳しい経緯を説明しよう。

すべての発端は、2021年の12月だった。オンライン掲示板Redditの「Am I The Asshole(AITA:俺がくそったれなのか)」というスレッドに、「throwawayorangecat(茶トラ猫をポイ捨て)」というハンドルネームの人物が、オフィスで飼われていた2匹の猫、ジョーツとジーン(Jean)についての話を書き込んだのだ。

投稿者「throwawayorangecat」の説明によると、茶トラ猫のジョーツは「単細胞なヤツ」で、ちょっと開いているドアでさえ、うまく開けることができない。一方、サビ色猫(黒と赤がべっ甲のように混ざった毛色)のジーンは、もっと高度な技を複数身につけている。

投稿者は、ジョーツはジーンほど賢くないと思っていたが、この意見を聞いた同僚のパムが怒り出し、最後には泣いてしまうという事件が起きた。パムは、「茶トラの猫は頭が悪いと主張することで、人種に関するステレオタイプの固定化に手を貸している」と、投稿者を糾弾したという。

この話は、Redditで人気を集めた。最終的に、投稿者とパムとのあいだのいさかいは解決したが、そこに至るまでに、もうひとつ別の問題が発覚した。どうやらパムは、「毛づくろいがもっと上手になるようにと、ジョーツの体にマーガリンを塗っていた」ようだと、throwawayorangecatは書き込んでいる。だが、今ではパムも、「オフィスの仲間の誰についても、マーガリンを塗ってはいけない」と学んだとのことだ。

「ジョーツとジーンのツイッターアカウント」を運営する人物は、2022年2月にCNNビジネスの取材を受けた際に、「タイミングが良かったんだと思う。ちょうど誰もが、みんなでわいわいと盛り上がれる、他愛のない話題を求めていた」と語った。

「さらにこの話は、このごろではめったにない、悪者が出てこないタイプのストーリーだった。現実の人生にはそうしたエピソードはたくさんあるが、ネット上で爆発的に拡散することはめったにない」

そして、このジョーツのエピソードがReddit上で話題になったことを受けて、Twitterアカウントが開設された。このアカウントは、今では16万2000人以上のフォロワーを持つまでに成長している。

このアカウントを運営する人物は、自らの素性を明かさなかった。TwitterのダイレクトメッセージでInsiderに送られてきたメッセージには、こう書かれていた。

「ここではっきりさせておくけれど、ツイートはちゃんと自分でタイプしている。肉球を使ってね」

ネット掲示板のスターから、労働者の権利を守る「闘士」へ

これだけの数のフォロワーを得たのであれば、ジョーツは、「キャットフードはウェットとドライ、どちらが好みか」を議論したり、「マタタビが詰まったネズミのおもちゃ」のレビューをしたりして、のんびりと時を過ごしてもよかったはずだ。

だが、ジョーツは現在、自らのネット上の知名度を活用して、労働者の権利擁護を訴えている。

「特にアメリカでは、労働者階級が置かれたひどい状況が明らかになってきている。ぼくも働く猫として、連帯感を抱いている」と、ジョーツはInsiderに述べた。

ファンが描いた絵や、ジョーツ(時々はジーンも登場する)の身に起きた出来事を紹介するかたわらで、このTwitterアカウントは、労働者の権利に関する記事やアドバイスをシェアしている。

「賃金について、同僚と話すのを上司が禁じたら、それは法律違反だよ。それともうひとつ、上司より従業員の方が人数が多いことを忘れないで」。あるツイートではこんな文章が、ジョーツの写真に添えられている。

賃金について、同僚と話すのを上司が禁じたら、それは法律違反だよ。それともうひとつ、上司より従業員の方が人数が多いことを忘れないで

そうだ!あなたの給与について話そう

多くの労働者が、自分の働いているところで組合を結成する方法について質問していることは、とてもエキサイティングだね。ジーンは、アメリカのほとんどの労働者に適用される基本的なアドバイスのスレッドを作るのを手伝ってくれたよ。

ジョーツは特に、スターバックスの名前を複数回にわたって挙げている。これは、このコーヒーチェーンの店舗で働く従業員たちが、労働組合結成の是非を問う投票を始めたことを受けたものだ。

スターバックスは従業員の労働時間を削減し続けている。なので彼らはパートタイマー扱いだけど、フルタイムのなることを望んでいる。スケジュール操作は典型的な組合つぶしの戦術で、労働者が組合を必要とする理由の完璧な例だよ。

スタバの偉いさんを諦めさせ、仕事を辞めさせることを続けよう

また、「アメリカの小売店で働く従業員が、セクター別ではなく、店舗ごとに組合を結成しているのはなぜ?」というファンからの質問を紹介した際には、労働者の権利について「みんなが学ぶきっかけ作りをした」と、複数のフォロワーから感謝の言葉が寄せられた。

アメリカの店舗・カフェは、なぜ部門別ではなく店舗ごとに組合を結成しているのか。ああ、これはとてもいい質問だね…、あなたが尋ねてくれたことをうれしく思うよ。誰か答えられる?

さらにジョーツは、進歩的な立場に基づく政治的な内容のツイートも投稿している。 

アリゾナ州は全米で2番目にネイティブ・アメリカンが多い州だけど、これまで一度もネイティブ・アメリカンが議員になったことがないんだってね。

正直に言うと、これはとても馬鹿げているように思えるね。

インターネット文化の専門家で、メルマガ配信サービスSubstackでニュースレター「Garbage Day」を執筆するライアン・ブロデリック(Ryan Broderick)は、ジョーツのアカウントが成功を収めているのは、その「とっつきやすさ」ゆえだと分析する。

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み