あるトレーナーは、より効果的なフィットネスのために、バーピーをケトルベルスイングに変えるといいと述べている。
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- ケトルベルスイングは、パワー、スタミナ、そして体幹や脚の筋肉を含む全身の筋力を鍛えることができる。
- ケトルベルのエクササイズ効果を最大限に発揮するには、きちんとしたテクニックを身につけ、起こりがちなミスを避けることが大切だ。
- あるパーソナルトレーナーは、全身を鍛えたいなら、バーピーよりもケトルベルの方がいいと話している。
あるパーソナルトレーナーによると、全身を鍛えたいなら、バーピーを減らしてケトルベルにする方がいいという。
バーピーをすると心拍数が上がり、翌日には肩や体幹、脚が痛くなるので嫌われがちで、しかも必ずしも効果を得るための最適なエクササイズではないと、ニューヨークのTS Fitnessの創設者兼CEOであるノーム・タミル(Noam Tamir)は言う。
「ローレップ(少ない回数)で行うバーピーは問題ないが、通常は時間が設定されていたり、あまりにも多すぎるレップ数で行われることが多い」とタミルはInsiderに語っている。
「衝撃が強すぎて、肩や腰に負担がかかってしまう」
一方、ケトルベルを用いたスイングは、これまで軽視されがちだったヒップヒンジ(股関節を蝶番のように使って身体を曲げ伸ばしする動作)に重点を置き、関節に負担をかけずに、大臀筋、ハムストリングス、体幹、背中を鍛えることができる。ケトルベルを用いると、メタボリックコンディショニング(代謝調整)が可能となり、持久力アップと大量のカロリー消費につながる。
初心者がケトルベルのエクササイズを始めるには、まずスイングを学ぶことが最適な方法だとタミルは述べている。
ケトルベルスイングは下半身、体幹を鍛える有酸素運動も含んだウェイトトレーニング
ケトルベルのエクササイズは、全身の筋力と瞬発力をつけるのに最適だと、トレーナーたちは以前Insiderに語っていた。というのも、独特の体重配分がダイナミックな動きに適しているからだ。
ケトルベルを用いたエクササイズの中でも、スイングは初心者にとって習得しやすいものだとタミルは言う。
ケトルベルスイングを正しく行うには、まず背筋を伸ばして体幹を意識しながら腰を後ろに引いてケトルベルを持ち上げる。そして脚に力を入れて伸ばし、ケトルベルを胸の高さまで上げる。その時は腕を長く前に伸ばした状態が、肘を固定したり、引っ張ったりせず、下半身を使うようにする。腰を反らしながら足の間にケトルベルを降ろして、これを繰り返す。
この運動は正しく行うことで、大臀筋、ハムストリングス、腹筋が鍛えられ、背中と肩の筋肉によって動作が安定するようになる。
同時に、ケトルベルのエクササイズはスタミナをつけることもできる。瞬発的かつ低重量高回数の動きで心拍数を上昇させるので有酸素運動を取り入れたウェイトトレーニングとしても最適だとタミルは言う。
「代謝を高める効果があり、普段あまり鍛えられていないヒップヒンジに焦点を当てている」
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低重量から始めて、完璧なフォームを優先させる
ケトルベルのトレーニング効果を最大限に発揮するためにタミルが勧めているのは、動きに慣れるまで、低重量で回数の多いトレーニングすることだという。
「まずは12から15回ほど続けられるようにしてみる。ケトルベルを肩より上に簡単に上げられるようになったら、重量を増やすといいだろう」
ケトルベルのエクササイズでよくある間違いは、ヒップヒンジではなくスクワットをすること、ケトルベルを間違った方法で握ったり強く握りすぎたりすること、ケトルベルを引き上げる際に腕を使いすぎることなどだ。
タミルによると、背中を丸めず、スイングに合わせて呼吸することに集中すべきだという。
「大切なのはテクニックだ」
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)