これらはすべてMetaが運営するサービスだ。
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- その仮想通貨は暗号通貨ではなく、アプリ内トークンである可能性が高い。
- Metaは近々、FacebookとインスタグラムにNFTを導入する計画もある。
- 同社は、すべてのプラットフォームをWeb3の世界に移行させようとしているようだ。
Metaは暗号通貨の立ち上げが頓挫した後、同社のアプリのための新しい仮想通貨の開発に取り組んでいるという。
フィナンシャル・タイムズは2022年4月7日(現地時間)、Metaが広範な仮想世界を実現する「メタバース」の取り組みの一環として、仮想通貨あるいはトークンを開発していると報じた。同紙によると、初期計画段階にあるメタバース独自通貨は、従業員によって「Zuck Bucks」というニックネームで呼ばれているという。
このデジタルコインは暗号通貨ではなく、むしろMetaが管理するアプリ内で流通するトークンの形になるだろうと、同紙は事情に詳しい人物の発言を引用して報じている。
同紙はこれを、Facebookやインスタグラム(Instagram)の人気低下に対処するため、ユーザーを引きつけて、新たな収益源を生み出すための戦略の一部だとしている。
Metaの金融部門の責任者、ステファン・カスリール(Stephane Kasriel)は、「メタバースとデジタル世界における決済や金融サービスの構築に優先的に取り組むため、製品戦略とロードマップに変更を加えている」とメモに書いていると同紙は報じている。
Metaが取り組んでいた暗号通貨「Diem」は、財務的安定性とユーザーのプライバシー保護に関する懸念から、今年初めに立ち上げを断念した。それでも同社は、自社のプラットフォームをすべてWeb3の世界に移行することに真剣に取り組んでおり、3月には仮想通貨やメタバースに関するロゴなど、8件の商標を登録申請している。
Metaは、通常の勤務時間外に行われたInsiderのコメント要請にはまだ応じていない。
フィナンシャル・タイムズが入手したメモによると、Metaはさらに、Facebookのグループに貢献したユーザーへの報酬としての「ソーシャル」または「レピュテーション(評判)」トークンやインスタグラムのインフルエンサー向けの「クリエイターコイン」の作成を検討しているという。
彼らの仮想通貨はまだ計画段階だが、同紙はMetaが5月中旬までにFacebook上でNFTを投稿、作成、共有する試験プログラムを開始する予定だと報じている。
Metaは3月、インスタグラムにNFTを導入することを認めている。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)