キーウ近郊のブチャを視察するウクライナのゼレンスキー大統領。2022年4月4日。
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- ゼレンスキー大統領は、ロシア軍による「新しい波」がウクライナ東部と南部を襲うと予想すると述べた。
- ウクライナの大統領はまた、「我々が生き残れるかどうか」は、アメリカなどの国からどれだけ早く軍事援助が届くかにかかっていると述べた。
- 「必要なものをすべて受け取れるという確信はない」と、CBSの番組で語った。
ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領は、自国がまもなくロシアによる「新しい波」に直面することを予想していると述べた。
ゼレンスキー大統領はキーウでアメリカのCBSの特派員、スコット・ペリー(Scott Pelley)と対談した。その内容は同局の番組「60ミニッツ」で放送されるが、インタビュー全体を放送する前に彼らの会話の一部が2022年4月10日(現地時間)、Twitterに投稿された。
ウクライナ東部と南部で何が起こると思うか、という質問に対して、ゼレンスキーは「この戦争の新しい波となるだろう」と答えた。
「ロシアの兵力がどれだけあるのかわからないが、今の何倍もあることは理解している」
ゼレンスキー大統領はまた、同国が軍事支援を緊急に必要としていると述べた。
「すべては、アメリカがどれだけ早く助けてくれるかにかかっている。正直なところ、我々が生き残れるかどうかは、それにかかっている」と彼は述べた。
そして「私は国民と軍隊に100%の信頼を寄せているが、残念ながら必要なものをすべて受け取ることができるという確信はない」とも延べている。
Insiderの親会社であるアクセル・シュプリンガー(Axel Springer)が所有するドイツの新聞BILDとの4月8日のインタビューでゼレンスキー大統領は、ウクライナの東部と南部にあるいくつかの町の状況が分かっていないと述べた。
「我々は我が国の南部や東部の小さな町で今何が起こっているのか、本当の意味での情報を持っていない」
ゼレンスキー大統領はインタビューの中で、ウクライナ東部のドンバスでの戦闘は、「世界が何百年も見たことのないような戦争になる」可能性があると付け加えた。
ウクライナのイリナ・ヴェレシュチュク(Iryna Vereshchuk)副首相は、東部に住むウクライナ人に対し、今のうちに避難するように促している。
南部のマリウポリのヴァディム・ボイチェンコ(Vadym Boichenko)市長は、ロシアがウクライナへの侵攻を開始して以来、同市で少なくとも5000人(うち子ども210人)が死亡したと推定している。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)