ミニマルな寝具がトレンドとなり、真っ白な家具は流行らなくなるとインテリアデザイナーは予測している。
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- Insiderは、ベッドルームのトレンドをインテリアデザイナーに聞いた。
- ミニマルな寝具を使い、「コテージコア」の要素を取り入れたデザインが好まれている。
- インテリアデザイナーはベッドルームのシンメトリーなセッティングやエクストラ・ピローの人気が下がると予測している。
「コテージコア」の人気が高まっている
ベッドルームに貝殻を置いてみるとコテージコアな雰囲気が演出できる。
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ホームデュード(Homedude)の創業者でチーフインテリアデザイナーのダン・ウィーナー(Dan Wiener)は、コテージコア(cottagecore)のスタイルは、居心地の良さとシックさが絶妙なバランスでブレンドされているとInsiderに語った。
コテージコアは2022年以降、人々がインテリアの試行錯誤を行うにつれて人気が高まるという。
「ベッドルームのインテリアにコテージを取り入れると、外の天気がどうであれ、まるで小さな天国にいるような雰囲気になる」とウィーナーは話す。
「ベッドルームにコテージコア・スタイルを取り入れる最適な方法のひとつは、厳選された家具を使うこと。座り心地のいいアームチェア、かわいらしい洗面台、魅力的なベッドフレームは、リラックスした雰囲気を作り出すのに役立つ」
ウィーナーは生花や貝殻の入った花瓶などを置いて自然のテイストを加えること、またブルーやグリーン、ニュートラルカラーを使うことで、静けさのある穏やかな雰囲気のベッドルームにすることも提案している。
ミニマルでカジュアルな寝具の人気が高まる
2022年、人々はシンプルな寝具を選んでいる。
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寝具のトレンドは長い間変化を繰り返してきたが、ジェシカ・ウェリング・インテリア(Jessica Welling Interiors)のジェシカ・ウェリング(Jessica Welling)によると、2022年はミニマルでカジュアルなシーツが流行るという。
「フリルや装飾のない、カジュアルなものが増え、大胆な総柄のものも少なくなるだろう」とウェリングは話す。
「洗いざらしのコットンのような無地のカバーをかけた羽毛布団、風合いのあるスローブランケット(飾りの付いた小さめの毛布)、大胆なアクセントピローを2個ほど置いてみるといいだろう」
「バイオフィリック」の人気は続く
鉢植えの植物を置いてベッドルームに自然の要素を取り入れることも。
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インテリアデザイナーでミンテッド・スペース(Minted Space)の創始者サリット・マーカス(Sarit Marcus)は、バイオフィリック(biophilic)デザインのトレンドは定着しつつあるとInsiderに語った。バイオフィリックデザインとは、直接的・間接的に自然の要素を取り入れ、自然とのつながりを強調するものだ。
「人々は環境に対する意識を高めており、健康にいいものや自然をデザインに取り入れることの利点を認識しつつある」とマーカスは話す。
「屋外にあるものを取り入れることは、オフィスでも住宅でも人気が続いている」
このスタイルは、手入れの簡単な観葉植物を加えるといったちょっとした工夫で、寝室に取り入れられる。
ベッドルームに椅子を置く人が増えている
椅子を置いて、ベッドルームをサンクチュアリのようにしてみよう。
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リモートワークの普及によってベッドルームで過ごす時間が増えていることから、ベッドルームに椅子を置くというニーズが高まっている。
「ベッドルームに椅子を置いたり、読書コーナーを設けることがとても大切なことになってきている」とシャノン・コナー・インテリア(Shannon Connor Interiors)のシャノン・コナー(Shannon Connor)は語っている。
「在宅勤務をする人が増えた今、仕事や家庭の喧騒から離れて、リラックスできる場所を見つけるのは難しい」
コナーによると、柔らかい布や籐で編まれて出来ている卵型の椅子はベッドルームの一角に置くのに最適だと言う。
白く塗られた家具は廃れつつある
2022年、白く塗られたの家具は流行らない。
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一方、真っ白な寝室は2022年は下火になっている。
ミニマルでクリーンな印象があるにもかかわらず、白く塗られた家具は好まれなくなったとウェリングは言う。
「木や籐のような自然な仕上げを求める動きが大きくなっていて、白く塗られた家具はあまり見られなくなるだろう」
ナチュラルに仕上げられた家具は、真っ白い家具よりも自然をイメージさせ、居心地のよさを感じさせるのだ。
シンメトリーの装飾はもうトレンドではない
ベッドルームをアシンメトリーにする家が増えている。
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ベッドの両サイドに同じものを並べたようなシンメトリーなベッドルームは何年も前から存在していたが、このトレンドは支持されなくなってきているようだ。
「完璧なシンメトリーにするベッドルームの装飾は廃れつつある」と、マーカスはInsiderに語った。
「この世界に完璧なもの何もない。不完全さを隠すのではなく、むしろそれを称賛するようなデザインを取り入れることが増えてきている」
代わりに自分の個性や好みをベッドルームに反映させ、個性的でカスタマイズされた空間を作る人が増えているという。
アクセントピローを複数置くトレンドは、ひとまず終了
ピローを飾る場合は、よりシンプルなアプローチをするようになっている。
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さまざまな色や形、大きさのアクセントピローを使って、寝室を彩ったり、デザイン性を高めることは長年トレンドだったが、ここにきてフェードアウトし始めている。その代わり、枕の数を減らすことが主流になってきた。
「シンプルであることがカギだ」と、ルーマー・デザインズ(Rumor Designs)のチーフデザイナー、リンジー・ジャミソン(Lindsey Jamison)は言う。
「何層にも重ねられた枕は邪魔で、床に放り投げてしまうことも多い」
ベッドルームをシンプルにするには、スタンダードなピローシャム(飾り枕)2個と、大きめのランバーピロー(腰枕)1個をスタイリングするといいだろう。
ベッドに横になってテレビを見ていた時代に別れを告げることになるだろう
寝室ではなく、リビングでテレビを見る人が増えると予測されている。
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「寝室はリラックスするためのサンクチュアリのような空間になっていて、人は他の部屋でテレビを見ている」とインテリアデザイナーのウィルフレド・エマニュエル(Wilfredo Emanuel)はInsiderに語った。
「人々はサンクチュアリを求めている」とエマニュエルは言う。
「寝室は、静かで癒される空間、喧噪から逃れられる場所。一緒にテレビを見るための書斎やリビングのようなファミリースペースに惹かれる人たちが増えている」
[原文:Interior designers share 4 bedroom trends that'll be huge in 2022, and 4 that will be out]
(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)