米ペイパル「量子コンピュータ、暗号、分散型台帳」技術開発チームをレイオフ。「近い将来の事業化」見込めず

ペイパル

米決済大手ペイパル(PayPal)本社前。社内で大規模なリストラが進行している模様だ。

Justin Sullivan/Getty Images

米決済サービス大手ペイパル(PayPal)は、実用化前の先端技術に特化したセキュリティ研究開発チームをレイオフ(一時解雇)した。Insiderの取材で明らかになった。

本件を直接知る関係者によれば、ペイパルは経費削減のために社内のリストラクチャリング(構造改革)を進めており、他の部門にもレイオフの波が押し寄せる可能性がある。

「ペイパル社内では組織再編や重点事業の見直しが行われています。周知の通り、ここ数四半期の業績は振るいませんでしたから、締めつけは厳しくなっていると思います」

同じ関係者によると、脅威インテリジェンス(=サイバー攻撃に関する情報)のような高度情報セキュリティ分野にかかわる従業員もレイオフされたという。

ペイパルの広報担当は、冒頭の研究開発チームをレイオフした事実を認め、その理由として「近い将来に事業化できるテーマではない」ことを挙げた。

今回(4月1日前後)のレイオフ対象となったのは、従業員3人、請負契約1人の合計4人。量子コンピューティング、暗号化、分散型台帳などの先端技術をセキュリティ強化に活用するための研究を担っていた。

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