セキュリティーカメラの「Ring」がついに日本に上陸した。(写真は「Ring Indoor Cam」)。
撮影:小林優多郎
アマゾンは4月13日、セキュリティーカメラ製品「Ring」の日本上陸を発表した。
今回発表になった製品は、以下の3機種とその周辺機器で予約は既に受付中。出荷時期は4月20日を予定している。
- Ring Video Doorbell 4(カメラ付きドアベル)……2万3980円(税込)
- Ring Indoor Cam(屋内設置用カメラ)……6980円(税込)
- Ring Stick Up Cam Battery(バッテリー内蔵屋外対応カメラ)……1万1980円(税込)
映像はアマゾンのクラウドに保存、Alexa連携も
Ringはいずれの製品も1080pの高画質カメラを備える。
撮影:小林優多郎
Ringはもともと独立したスタートアップだったが、2018年2月にアマゾンが10億ドル以上での買収を発表。同年4月に買収が完了した。
Ringの特徴はシンプルなハードウェア構造と、クラウドと連携したさまざまな機能だ。
各種設定や通知の受け取り、映像の確認は「Ring」アプリで行う。
撮影:小林優多郎
今回発表された3製品はいずれも、1080p HDビデオを搭載し、玄関先や室内、屋外の駐車場……といった場所を鮮明に撮影できる。
Indoor Camは電源の接続が必須だが、Doorbell 4とStick Up Cam Batteryは着脱式のバッテリーを内蔵しており、有線による電源接続は不要だ。
アマゾンのスマートディスプレイ「Echo Show」でRingから送られてきた映像を確認できる。
撮影:小林優多郎
いずれの製品もアマゾンのクラウドおよびスマートアシスタント「Alexa(アレクサ)」に対応している。
撮影された動画は最大60日間(静止画は最大7日間)、アマゾンのクラウドで保存されるため、仮にカメラが物理的に壊れたり、盗まれたりしても、その一部始終は自分のスマートフォンなどで確認できる。
Ringが動作を検知すると、設定したEchoデバイスなどにも通知が届く。
撮影:小林優多郎
また、スマートスピーカー・ディスプレイのEchoシリーズや、スマートテレビのFire TVシリーズ(一部を除く)、タブレットのFireシリーズと連携。ドアベルや不審者検知の通知を受けとれるほか、画面のある端末では、リアルタイムビデオを確認できる。
なお、クラウドへの保存は通常有償の「Ringプロテクトプラン」への加入が必要になるが、アマゾンは2023年3月31日まで無料で提供する。
2023年4月以降は、ドアベルまたはカメラ1台を対象とした「Basicプラン」が月額350円/年額3500円、同一住所のすべてのドアベル・カメラが対象となる「Plusプラン」が月額1180円/年額1万1800円。
Doorbell 4は日本の住宅事情を配慮
玄関先に置く「Ring Video Doorbell 4」。
撮影:小林優多郎
Indoor CamとStick Up Cam Batteryはいずれも見守りや防犯目的での利用が想定されている。
一方、もう1機種「Doorbell 4」は設置場所が玄関先とかなり限られ、日本の賃貸住宅などでは設置の難しいと言える製品だ。
そこでアマゾンは、標準の付属製品およびオプションのアクセサリーでそのハードルを下げようとしている。
まず、Doorbell 4には日本市場向けにかなり粘着力の強い接着シートが付属している。アマゾン担当者曰く「日本の住宅に採用されている多くの外壁には対応する」としている。
Intercom Doorbell Mountの取り付け例。
撮影:小林優多郎
また、既存のドアベルと取り替えるための別売マウント「Intercom Doorbell Mount」(税込1780円)も用意。日本向けにカスタマイズされており、内部の取り付けネジの間隔は83.5ミリ(JIS規格)となる。
ただし、Intercom Doorbell Mountの取り付けには配線工事(Doorbell 4自体はバッテリー駆動のため、内部の配線をショートさせる)が必要のため、電気工事士の資格を持たない人は量販店や電気店へ相談する必要がある。
工事が必要になるとあまり手軽とは言えないが、接着シートでの外壁への貼り付けなどが可能な環境であれば、導入は比較的スムーズだ。
家中や外出先で、家族の見守りやパンデミックで機会の増えた配達・置き配に対応するために導入を検討する価値はあるだろう。
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(文、撮影・小林優多郎)