アマゾン、アップル、グーグルなど大手IT企業のCEO報酬を一挙公開。従業員数千人の給料に匹敵する金額と判明

Metaとグーグル

Metaのマーク・ザッカーバーグCEO(左)と、グーグルのサンダー・ピチャイCEO。

Justin Sullivan via Getty Images/Tobias Hase/picture alliance via Getty Images

最高経営責任者(CEO)という役職は高収入と同義語だ。企業価値が数兆ドル規模の企業は言うまでもないが、数千億ドル規模のIT企業であっても、CEO報酬は天文学的な金額になる。

独立系シンクタンク経済政策研究所(EPI :the Economic Policy Institute)の最近の研究によると、CEOの報酬は常に高額だったわけではなく、1960年代から1980年代ごろまでは、そうした企業の一般社員の給料の中央値と大差なかった。

しかし、過去40年間で大企業のCEOに支払われる報酬は1300%伸び、平均2400万ドル(約30億円、1ドル=128円換算)に上昇している一方、一般的な労働者の賃金増加率はわずか12%だった。

このEPIの研究には、「重要なのは、CEO報酬が高くなったのはスキルの価値が上昇したからではなく、CEOが権限を行使して自らの報酬を決定しているという点だ」とある。CEO報酬はS&P500の過去40年の上昇率に対し817%も上がっており、株式市場の成長をはるかにしのいでいることも、この研究では指摘されている。

CEOの報酬は大幅に上昇し続けている。開示情報を見るかぎり、大手テック企業のCEO報酬は世界的に見ても高く、役員報酬、ボーナス、充実した株式報酬などの報酬総額は、現代の平均的なCEOが得る金額の数倍に上ることが多い。

一方、一般社員との差はとてつもなく大きく、Metaのマーク・ザッカーバーグCEOが2021年に受け取った報酬は社員92人分、アップルのティム・クックCEOの報酬は社員約1500人分の給料に相当する。

本稿では、2021年に大手テック企業のCEOたちが得た報酬総額を紹介する。

アマゾンのアンディ・ジャシーCEO

アマゾン

アマゾンのアンディ・ジャシーCEO。

Mike Blake/Reuters

ジャシーCEOの2021年の報酬総額は2億1270万ドル(約272億円)で、アマゾンの一般社員6474人分である。これは高額を受け取るCEOたちの中でも断トツに高い。

アマゾンは情報開示の中で、「CEO報酬のほとんどはCEOに昇進する際に得た自社株である」と強調している。ジャシーCEOのストック・オプションの行使期間は10年である。

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