Andy Wong/AP
- 中国では在宅勤務ができない場合、職場で寝泊りするよう求められている人もいるという。
- ゼロコロナ政策を取る中国では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する規制が強化されている。
- 上海では警察と衝突し、隔離施設として使用されている自宅に入れてくれと頼み込む人々の姿も見られている。
ゼロコロナ政策を取る中国では、一部の従業員が職場で寝泊りするよう求められている。Sky Newsなどが報じた。
上海で感染者が急増し、大規模なロックダウン(都市封鎖)が続く中、中国ではCOVID-19に関する規制が強化されている。
その影響で、4月14日には当局が集合住宅をCOVID-19の隔離施設として使用すると決めたせいで、自宅に帰れなくなった住民が警察と衝突する場面もあった。
北西部の西安では、一部の住民が職場で寝泊りするよう迫られているとSky Newsが報じた。不要な外出を避けるよう命じられている中での指示だ。ウイルスに感染している場合は、無症状または非常に軽症でも隔離施設に行かなければならない。
南東部の深センでも、メーカーがロックダウンの経済的な損害を減らそうと、従業員に対して工場で生活するよう求めるなどしていると、Quartzが報じている。
中国の経済メディア『第一財経』によると、GEヘルスケアは従業員を工場で生活させるために臨時のベッドを設置したという。
政府がゼロコロナ政策を取る中、家族は引き離され、人々は食料が足りないと訴えている。当局による配給があっても、だ。
そして、ロックダウンは多くの労働者を難しい状況に置いている。東部の山東省から野菜や果物を運んできたトラック運転手の男性は、上海で足止めをくらっているとニューヨーク・タイムズが報じた。
当局は男性を濃厚接触者と認定し、すぐに隔離するよう命じた。そのため、男性は高速道路の近くでトラックを止め、3週間前から待ち続けていると、ニューヨーク・タイムズは伝えている。
「出口は全て警備されていて、高速道路を降りることもできません。家に帰りたいです。十分な食料が手に入らない日もあって、わたしのからだはもう限界です」と男性は同紙に語った。
中国国家統計局は4月18日、第1四半期も回復基調が続いているとプレスリリースの中で述べた。
ただ、「国内、国際環境がますます複雑かつ不透明になる中、経済発展が大きな困難に直面していることを我々は意識しなければならない」とも付け加えた。
(翻訳、編集:山口佳美)