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各国政府の行動が不可欠…気候変動対策を「企業に頼るのは現実的ではない」

太陽光パネル設置

Lourdes Balduque/Getty Images

  • 多くの企業が、地球規模の気候変動に立ち向かうための計画を打ち出すようになっている。
  • 企業の努力は重要だが、政府が実施する規制がなければ、これらの行動も十分とは言えない。
  • 多くの国の有権者は、政府が環境破壊に立ち向かうために十分なことをしているとは思っていない。

アメリカ第40代大統領、ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)は、今年のアースデイは安らかに眠ることができただろう。彼は、無能な政府の官僚主義や不必要な規制に対して懐疑的だったことで知られており、それらが資本主義の発展を妨げていると見ていた。今なら、企業に気候危機との戦いにもっと取り組むように迫る議員や組織の代表が現れることを、それほど心配する必要はないだろう。

この環境問題の転換期において、政府のリーダーシップがない中、産業界表舞台に立つようになったとよく言われている。

しかし、アメリカの産業界がスポットライトを浴びる準備ができているかどうかは、まだ分からない。確かに、多くの企業は数年前よりもはるかに多くのことを行っており、中には具体的な目標値と説明責任の基準を盛り込んだロードマップを作成している企業もある。また、数十年後にカーボンニュートラルを達成するという、聞こえはいいが実現可能かはよく分からない約束をしている企業もある。

しかし、多くの企業は政府による温室効果ガス削減に関する規制やインセンティブなどがうまく執行されなければ十分な取り組みを行わないだろう、とコロンビア大学の天然資源経済学教授であるスコット・バレット(Scott Barrett)はInsiderに語っている。

バレットは、政府による包括的な取り組みが不十分であること、温室効果ガス排出に関する強固で拘束力のある国際協定が存在しないことが、問題の中心だと指摘する。

「そのようなギャップを埋めるために企業に頼るというのは現実的ではない」とバレットは言う。経営者が善い行いをしようとしても、営利企業である以上、取り組みには制約がかかる。

「これらの企業は、この目的のために設立されたわけではないので、彼らにできることは限られている」

1970年4月22日に初めてアースデイが開催された当時、アメリカのほとんどの都市で大気汚染が大きな問題となっていた。1969年6月、オハイオ州クリーブランドで、工場排水によって汚染された川から火災が発生した。それも初めてというわけではなく、以前から少なくとも十数回は火災が発生していた。その翌年4月に第1回アースデイが開催され、アメリカ人の10人に1人がデモなどに参加した。彼らが求めたのは、特に「政府の行動」だった。

その後、ニクソン政権が設立した環境保護庁(EPA)や、新たに制定された水質汚染防止法などの法律とともに、アメリカ政府は環境浄化活動を推進し、汚染を発生させた企業を追及できるようになり、多くの点で成果を上げた。その結果、アメリカの河川や大気は以前よりも浄化された。だが最近では、プラスチック汚染などの問題がより深刻化している。

何十万年分にも相当するような二酸化炭素が、ここ50年で排出され(この間に世界の排出量が90%増加した)、多くの人が政府の無策に直面し、企業が立ち上がることを期待している。しかし、それで十分なのだろうか。

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