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パーマカルチャー、現代思想、うしろめたさ…編集部員がGWに読み返したい本4選【前編】

サムネ1

画像:Business Insider Japan

思考の整理、学び、哲学。時間のある大型連休だからこそ読み返したい本を、Business Insider Japanの編集部員が紹介します。


ガーデニングをする前に読みたい

パーマカルチャー

ビル・モリソン、レニー・ミア スレイ『パーマカルチャー 農的暮らしの永久デザイン』(農山漁村文化協会)。

タイトルの「パーマカルチャー」のパーマは永久、カルチャーは農業と文化の両方の意味が込められている。著者によると、文化は永続的な農業なしには長続きしないものだという。

本書は風、太陽の光、雨水、植物(一年草、多年草、樹木)、動物(ニワトリ、ヤギ、ブタなど)を利用して持続可能な住居や庭、菜園を作る方法を実践的に教えてくれる。その理論や思想は都会でのベランダや窓辺を利用した家庭菜園にも応用可能なものだが、説明のイラストを見ているだけでも楽しい。

1993年に出版された本書だが、「多様性」「持続可能性」を説くその内容はまったく色褪せておらず、時代を先取りしていたと言えるだろう。

(文、撮影・翻訳担当 井上俊彦


自分の抱える「うしろめたさ」が社会を変えるかも?

うしろめたさ

松村圭一郎さんの『うしろめたさの人類学』(ミシマ社)。

国内外から届く日々のニュースや他人との付き合いに心が疲れていませんか。そんな方にご紹介したいのが『うしろめたさの人類学』(松村圭一郎著、ミシマ社)です。

経済大国の日本と最貧国の一つ、エチオピア。2つの国を行き来した人類学者は、ときにモヤモヤする「うしろめたさ」に気づくことが、断絶した世界に「つながり」を取り戻し、社会の格差是正や、公平さの回復につながり得ると説きます。

「共感の回路」をうまく開閉する訓練のために、ぜひ。

(文、撮影・記者 吉川慧


「ルールに収まらないケース」こそを重要視する考え方

現代思想入門

千葉雅也さんの『現代思想入門』。発売から1カ月で7万部を突破するベストセラーとなっている。

Web3や人工知能についてのニュースを読んだり書いたりするたびに、私たちのあらゆる選択がアルゴリズムによって決められてしまう未来はもうすぐそこに来てるよなあ、とぼんやり感じている(すでに私はグーグルレビューの星を見ずに旅先やレストランを決めることはできなくなっているように)。

そうした不安を、現代思想のワードで解きほぐしてくれるのが本書だ。

「現代は、いっそうの秩序化、クリーン化に向かっていて、そのときに、必ずしもルールに収まらないケース(中略)が無視されることがしばしばである」(本書「はじめに」より)。現代思想は、この「ルールに収まらないケース」をこそ重要視する考え方なのだという。

構造主義とかエクリチュールとか「大学の時に気になって調べたけど結局よく分からんかった」ワードをばっさり解説してもらえるのも爽快で気持ちいい。これは本書の著者(千葉雅也さん)がTwitterのアクティブユーザーで、昨今流行りの自己啓発本のように本書を仕立てて書いてくれていることも一因だろう。

現代思想のテーマとは「秩序からの逸脱」なのだ、と本書はいう。それはGW中の予定をグーグルレビューをひたすら凝視し(ギリギリまで迷いながら)決めている私に、ズバッと刺さる一言だった。

(文、撮影・記者 西山里緒


「ハッカーと呼ばれる人種の視点」をみんなに伝える

ハッカーと画家

ポール・グレアム『ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち』(オーム社)。

著者のポール・グレアムはITスタートアップ界隈で非常に有名な人物の一人だ。プログラマーであり、起業家であり、投資家であり、コンピューターサイエンス分野のエッセイストである。

本書は「ハッカーと呼ばれる人種の視点」をプログラマー“以外”の人たちに伝える本として、普遍的な魅力を持っている。

本書のなかで、グレアムのエッセイの魅力を端的に伝える部分としての個人的お薦めは、「第0章 メイド・イン・USA」と「第6章 富の創りかた」だ。

前者は日本の翻訳出版向けに当時、書き下ろされたもので、アメリカのクルマや都市設計はイマイチなのに、なぜ素晴らしい映画とソフトウェアを生み出せるのかを、短い文量で端的に指摘している。

後者(「富の創りかた」)は、勘違いしないでもらいたいのだけど、お金儲けの方法ではない。この章は、いかにしてビジネスをスタートさせるのかと、「価値」はどうやって生まれるか、それをどうやって大きくするのかを描いている。

もし、知人の誰かが本書を持っているなら、ここだけ読んでみれば、自分に合うかどうか、感じられるはずだ。

グレアムのエッセイは、ちょっとした時間ができたときに(例えばあなたがこの文を読んでいるまさに今だ)、ふと原点に立ち戻るような気持ちになれる不思議な力がある。

(文、撮影・編集長 伊藤有


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