プライベートジェットに改造した後のボーイング767。
VIP Completions
- フロリダを拠点とする航空デザイン会社が、17人が宿泊できるようにボーイング767をプライベートジェットに改造した。
- ベッドルーム、ダイニングルーム、ホームシアターなどを含む6つの居室空間を備えている。
- 4つの化粧室もあり、そのうちの2つにはシャワーブースがあるという。
新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、にわかにプライベートジェットの人気が高まっている。その利便性、効率性が再認識されたからだ
aviation-images.com/Universal Images Group via Getty Images
プライベートジェットでは、セキュリティチェックの長蛇の列、混雑した待合室を避けられるだけでなく、機内で贅沢な時間を過ごすこともできる
ガルフストリーム(Gulfstream)のプライベートジェット「G550」。
Jetcraft
設備は機体によって異なるが、メキシコの航空会社、ボラリス(Volaris)の所有するホンダジェット(HondaJet)のような小型ビジネス機は、機内に4台の大型のリクライニングチェアと小さな調理室を備えている。1時間あたりの料金は4000ドル(約51万5000円)だ
アトランタの飛行機チャーター会社ヴォラート(Volato)の500万ドル(約6億5000万円)のホンダジェット。
Taylor Rains/Insider
さらに贅沢で洗練されたものを求める裕福な旅行者は、ビスタジェット(VistaJet)のボンバルディア・グローバル7500(Bombardier Global 7500)のような複数の居室空間を持つ大型機を選べる。チャーター料金は数万ドル(数千万円)ほどかかる
ボンバルディア・グローバル7500のデモ機の内部。
Thomas Pallini/Insider
フロリダに拠点を置く航空デザイン会社VIP Completionsは、航空機のカスタマイズを望む富裕層を対象にユニークなプロジェクトを手掛けており、プライベートジェットの需要の急増に恩恵を受けている
VIP Completionsのベン・シラジ社長。
VIP Completions
2022年4月21日、VIP Completionsは、起業家、弁護士、慈善家であるジョン・H・ルイス(John H. Ruiz)が所有するボーイング767をベースにしたプライベートジェットの内外装の改造が完了したと発表した
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
VIP Completions
Source: VIP Completions
VIP Completionsのベン・シラジ(Ben Shirazi)社長によると、33人が搭乗し、17人が就寝できるこのジェット機は、同社がこれまで手掛けてきた中でも最大のプロジェクトで「ビジネス機というより高級住宅に近い」という
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
VIP Completions
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「767はその大きさとポテンシャルに加えて、航続距離、飛行高度、速度で他のVIP大型プラットフォームとは一線を画している」とシラジは述べている
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
VIP Completions
Source: VIP Completions
この巨大なプライベートジェットには6つの異なる居室空間があり、そのうちの2つはメインラウンジに位置している。広々としたラウンジには7人が座れるダイニングルームと…
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
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Source: VIP Completions
…80インチのホームシアターとDJステーション、高級オーディオマニアが喜ぶようなサウンドシステムを備えたエンターテイメントエリアがある
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
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Source: VIP Completions
8人収容の会議室もある
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
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Source: VIP Completions
マスター・エンスイート・ベッドルームはクイーンベッド、シャワーブース、レザー製のキャビネットを備えている
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
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Source: VIP Completions
2つのリビングを大広間に変えることもできる
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
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各部屋をつなぐ長い通路には、ルイスが過去に改装した際に採用したものと同じ床材が使われていて、このプライベートジェットに一貫性を持たせている
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
VIP Completions
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機内には4つの化粧室があり、そのうち2つはシャワーブースと木目調の床材を採用したVIPバスルームとなっている
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
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クリスタルホワイトの大理石でできた洗面カウンターもある
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
VIP Completions
Source: VIP Completions
同社によると、機内のインテリアは、ルイスの「個性と情熱」を体現するようにパーソナライズされている。ライトグレー、オフホワイト、茶褐色や灰褐色など、配色を厳選しているという
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
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機内の設備品はロロ・ピアーナ(Loro Piana)やギャレット・レザー(Garret Leather)などの高級ブランドを採用している
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
VIP Completions
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機内では高速インターネット、フルスペクトルLEDライト、HDオーディオシステムなど最適化されたサービスを提供し、乗客の利便性と快適性を追求している。これらはすべてiPadで操作できる
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
VIP Completions
Source: VIP Completions
VIP Completionsでは、内装を一新しただけでなく、機体の外側にも現代的な塗装を施した。下の写真は同機の以前のカラーリングだ
改造前のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
VIP Completions
Source: VIP Completions
外観の新しく大胆なカラーリングは、高品質の塗料を使用した「黒、白と、細かなアクセントを加えたパール」が特徴だ
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
VIP Completions
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さらにエンジン部分を覆うカウルには輝く「カーボン・ファイバー・エフェクト」が施されている
改造後のジョン・H・ルイスのボーイング767プライベートジェット。
VIP Completions
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このプロジェクトはVIP Completionsが、ルイスや他のクライアントのために改造してきた数百機のプライベートジェットのうちの1機に過ぎない。例えば、同社は他にもボンバルディア・チャレンジャー605(Bombardier Challenger 605)をカスタマイズしたこともある
VIPコンプリションズが改造したボンバルディア・チャレンジャー605。
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フランスのビジネスジェット、ダッソーファルコン900c(Dassault Falcon 900c)も改造している
VIPコンプリションズが改造したダッソーファルコン900c。
VIP Completions
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(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)