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- スティーブ・ジョブズは休暇を利用して大局的なブレインストーミングを行っていたと、アップルの初期のエンジニアが明かした。
- ジョブズは1日5、6回は従業員に電話していたという。
- そのような会話の中で新しいテクノロジーやアップルの次の展開が語られていた。
アップル(Apple)の共同創業者、スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)も休暇中に脳をオフにするのに苦労したようだ。
アップルの初期のエンジニアで、iPodを開発し、iPhoneの開発に携わり、コネクテッドホーム企業Nestを共同で創業したトニー・ファデル(Tony Fadell)は、先日放送されたポッドキャストの中でティム・フェリス(Tim Ferriss)にジョブズについて語っている。
ファデルによると、彼はジョブズが旅行中なので連絡はないと思っていたという。始めの24時間から48時間はその通りだったが、休暇はジョブズのクリエイティブな情熱をかきたてたようだ。
「スティーブは休暇中、次の製品やアップルの方向性、新しいテクノロジー、読んでいる本のことなどについて考えていたようだ」と、ファデルは語った。
「彼は休暇を、アップルでの日常から外に出るための時間として使い、自身の思考を広げていた」
ファデルによると、オフィスにいるチームはジョブズにとってグーグル(Google)のようなもので、電話することで「検索」して、現在のプロジェクトの最新状況についてチェックした。
アップルのチームは、ジョブズの休暇中には、クレイジーではなく妥当な勤務時間内に、彼がそのときに考えている内容次第で1日5、6回は連絡を受けたという。また、ジョブズが一切電話してこないときもあったという。
「日々のことではないあらあゆることについて彼に話せるから、私はその時間が好きだったが、『スティーブ、休暇を楽しんで』と言いたいときもあった」と、ファデルは話した。
ファデルは、ジョブズが休暇を過ごすのはたいてい同じ1つか2つの場所で、「それは彼が好きな場所だったから」とも語った。
ジョブズは2011年に亡くなったが、iPod、iPhone、Macを作り出した企業を指揮し、世界で最も偉大なビジョナリーとして記憶されている。彼は1985年にアップルを解雇された後、1996年にアップルが買収することになるNeXTを創業した。その買収の数カ月後、ジョブズはアップルのCEOに就任した。
ファデルはアップルが子会社化した小型機器のジェネラル・マジック(General Magic)で3年間働き、その後2001年にコンサルタントとしてアップルに入った。彼は、携帯音楽プレイヤー市場に革命を起こしたiPodを発明したことで知られ、後にアップルのシニアバイスプレジデントになった。また、2007年に発表されたiPhoneのデザインにも携わった。
ファデルは、同じアップル出身のマット・ロジャース(Matt Rogers)と共同でコネクテッドテッドホームデバイスのNestを創業し、同社は2014年にグーグルに買収された。
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)