Brownstone Shared Housing
- 「コリビング(co-living)」を手掛けるあるスタートアップは、1軒の家に最大で14人が暮らせるスリープポッドをデザインした。
- このスリープポッドをデザインしたのは共同創業者のクリスティーナ・レノックス(Christina Lennox)さんで、レノックスさん自身も1年以上このスリープポッドで眠っている。
- 整理整頓がカギだと、レノックスさんは言う。「引っ越して来たら、自分らしいスペースを作りましょう」と話している。
ブラウンストーン・シェアード・ハウジング(Brownstone Shared Housing)は「コリビング(co-living)」を手掛けるスタートアップだ。一般的な住宅 —— 寝室が3つ、バスルームが2つある、1世帯が生活する家 —— で最大14人が暮らせる新たなスリープポッドをデザインした。ポッドは使わない時には重ねておけるという。
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Source: Insider
ブラウンストーン・シェアード・ハウジングは、ジェームズ・ストールワース(James Stallworth)さんとクリスティーナ・レノックスさんが立ち上げた。
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現在、アメリカのカリフォルニア州でこのスリープポッドを設置した2軒の家が運営されている。パロアルトにある家では14人が、ベーカーズフィールドにある家では6人が生活できるという。
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Insiderが取材をした時点で、パロアルトの家には1人分の空きがあるとストールワースさんは話していた。家賃は月800ドル(約10万円)と、この地域のワンルームのアパートの家賃相場の半分以下だ。
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レノックスさんは自身の1年以上に及ぶ"スリープポッド生活"についてInsiderに語った。
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「ものすごく気に入っています」とレノックスさんは言う。「自分だけの家を持っても、寝る用にこのポッドが欲しいです」
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日本のカプセルホテルで時々見られるような未来的なデザインとは異なり、レノックスさんのデザインはスチール製の骨組みと天然の木のパネルを使用している。
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「未来的な雰囲気のプラスチックの物体の中にいるよりも、木の方がリラックスできるのではないかと思います」とレノックスさんは話している。「雰囲気が全く違います… もっと落ち着くというか、癒されるというか」
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実際、このスリープポッドは一般的なカプセルホテルや2段ベッドよりも高さがある。上下のポッドはいずれも高さが4フィート(約1.2メートル)あるので、背筋を伸ばして座ったり、動くことも可能だ。
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プライバシーに配慮した壁を追加したことで、換気や照明、電気の利用といった新たな課題も生じたが、レノックスさんはそれぞれのポッドに送風機やLED照明、コンセントを設置することで対応した。
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片側に遮光カーテンを付けたことで、さらにプライバシーに配慮しつつ、ポッド内を完全に暗くすることもできる。
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コンパクトなスペースなので、整理整頓がカギになるとレノックスさんは話している。「引っ越して来たら、自分らしいスペースを作りましょう」
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それぞれのポッドには、折り畳み式の棚と服をかけるバーが付いている。マグネットフックを使うとさらに収納がしやすくなると、レノックスさんはアドバイスしている。
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「わたしの場合は本やヘッドホン、充電ケーブル、耳栓、薬などを置いています。全て自分のポッドの中にしまっています」
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「植物は欠かせません」とレノックスさんは付け加えた。「本物の植物でなくても、ちょっとしたフェイクの植物や飾りを置くといいですよ」
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眠ったり、仕事をしたり、本を読んだり、リラックスしたり… レノックスさんは1日のうち最長14時間を自分のポッドの中で過ごすことができるという。
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レノックスさんたちが立ち上げたスタートアップに対する反応は「賛否両論」だとレノックスさんは話している。ただ、彼女自身はこれを必要とする人々のために手頃で柔軟な選択肢の提供を続けていくつもりだ。レノックスさんも過去に、住む場所を確保するのに苦労した経験があるからだ。
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「顧客は気に入ってくれていますし、わたしたちは彼らのためにやっているのです」とレノックスさんは語った。
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(翻訳、編集:山口佳美)