人材紹介会社の営業担当を叱るのは愚の骨頂。優秀人材を採用するために管理職・人事が知っておくべきこと

自律思考を鍛える

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働き方が多様化するにつれて、企業にとっては優秀な人材の確保が大きな経営課題になっています。みなさんの組織でもあの手この手で採用計画を立てているのではないでしょうか。

採用手法にはいろいろあります。求人広告を出す、自社のオウンドメディアで採用情報を告知する、自社SNSで発信する、従業員に知り合いを紹介してもらう(リファーラル採用)、人材紹介会社に依頼する、などが代表的なところでしょうか。企業は通常、採用ニーズに合わせてこれらの手法の中から取捨選択します。

私はかつて、リクルートで求人広告の営業担当をしていたことがあります。クライアント(顧客企業)の採用ニーズに合わせて求人広告を制作し、採用の母集団作りをする仕事です。

このときの経験から、実に多くのことを学びましたが、その中でも本稿でお話ししたいのは「採用に関わる外注先といかにうまく付き合って人材確保を実現するか」です。というのも、このポイントを押さえないままやみくもに外注している企業が驚くほど多いからです。

人材紹介会社の営業担当を叱るのは愚の骨頂

求人広告の営業担当者(つまりかつての私)は、求人広告の効果(問い合わせ、応募、内定など)が出なければクライアント企業から叱責(あるいは要望)されます。ある意味“営業担当者あるある”です。そこで、叱責されないように効果が出る求人広告を制作することが重要な仕事になってくるわけです。

ただし採用ニーズによっては、求人広告だけでなく人材紹介会社を併用したほうが効果が見込める場合もあります。そこで私は、リクルートのグループ企業である人材紹介会社の営業担当とチームを組んでクライアントの求人支援をすることもありました。

ところが、です。

人材紹介会社も求人条件に興味を示す応募者あっての仕事ですから、場合によってはクライアントが満足するような応募者が出てこないこともあり得ます。するとクライアントの中には、求人広告の担当である私に対してだけでなく、この人材紹介会社の営業担当者も厳しく叱責してくる人がいました。

「いい人材を連れてこない営業担当をクライアントが叱責する。当たり前じゃないか」と思うかもしれません。

しかし私に言わせれば、求人広告の営業担当者に対してならともかく、人材紹介会社の営業を叱責するのは愚の骨頂です。

みなさんはその理由が分かりますか? ヒントは「ビジネスモデルの違い」です。

叱責する前にビジネスモデルに着目せよ

「企業経営にとって重要なことは?」と聞かれたら、みなさんは何と答えますか?

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