スマートフォンを操作するドナルド・トランプ前大統領。
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- テスラのイーロン・マスクCEOは、買収が成立すれば、Twitterの新しいオーナーになる。
- マスクは、このソーシャルネットワークを所有したら、トランプ前大統領のアカウントを復活させると述べている。
- 彼はトランプ前大統領を追放したTwitterの決定を、「道徳的に間違っているし、とても愚かなことだ」とした。
億万長者でテスラCEOのイーロン・マスク(Elon Musk)は、2022年末にTwitterの買収が成功すれば、ドナルド・トランプ前大統領(Donald Trump)のアカウントを復活させるだろうと述べた。
「私なら凍結を撤回する」と、マスクは5月10日午後(現地時間)のフィナンシャル・タイムズのライブインタビューで語った。
「我々は永久追放などするべきではない」
さらに、2021年1月にトランプ氏を追放したTwitterの決定を、「はっきり言って道徳的に間違ったことであり、とても愚かな措置だ」と批判した。
当時、Twitterは2021年1月6日に起きたアメリカ連邦議会議事堂での暴動事件を受け、「さらなる暴力の扇動につながる恐れがある」としてトランプ氏のアカウントを停止した。
彼はアカウント停止の背後にある論理に触れ、それでも永久禁止令を正当化することはできないと述べた。
「永久追放は、誰もが意見を言える街角の広場としてのTwitterへの信頼を根本から損なうものだ。間違ったツイートやよくないツイートがあれば、それらは削除されるか、不可視化されるべきだし、一時的な凍結は適切だ。しかし、永久に凍結する必要はない」
この凍結措置は 「トランプ氏の発言を終わらせる」 ことにはならなかったと彼は言った。
「それは右派の間で増幅した。そしてこれが道徳的に間違っていて、とても愚かである理由だ」
マスクは、Twitterを現代の「事実上の街角の広場」、つまり公開討論会に相当する場であると繰り返し述べてきた。そのために、トランプ氏をサイトから永久追放したTwitterの決断をこれまで何度も批判してきた。
仮にトランプ氏のアカウントが復活したとしても、トランプ氏がTwitterに戻ってくるかどうかはわからない。彼は戻らないと繰り返し言っており、代わりに退任後に始めたソーシャルメディアサービス「Truth Social」に固執している。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)