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スクールバスをおしゃれな極小住宅に! 会社を立ち上げた母と娘が伝えたいメッセージ

ドナヒューさん親子

Live Simply Busesのリサ・ドナヒューさん(左)とミーガン・ドナヒューさん(右)。

Courtesy of Lisa and Megan Donahue

  • リサ・ドナヒューさん(57)とミーガン・ドナヒューさん(24)は、バスを極小住宅に変える「Live Simply Buses」という会社を立ち上げた。
  • Live Simply Busesは、2015年に亡くなったマイケル・ドナヒューさんの精神を伝えるものだ。
  • 2人は2017年以降、12台のバスを極小住宅に生まれ変わらせてきた。

Live Simply Busesを手掛けるのは、アメリカのノースカロライナ州グラハム在住のリサ・ドナヒューさんとミーガン・ドナヒューさんだ

リサさんとミーガンさん

リサさんとミーガンさん。

Courtesy of Lisa and Megan Donahue

リサさんとミーガンさんが極小住宅に生まれ変わらせたバスは、ただの金属や部品の集合体ではなく、彼女たちの家族だ。

「作業には何カ月もかかって、最終的に大好きになります。なので、わたしたちと同じくらいバスを愛してくれる人に買ってもらうようにしています」とリサさんはInsiderに語った。

「マイケルが行く場所ですから」

リサさんの息子でミーガンさんの弟のマイケルさんは、2015年に自動車事故で亡くなった。15歳だった。2人が立ち上げた「Live Simply Buses」はマイケルさんの精神を伝えるために作られた。

リサさんとミーガンさんが最初に手掛けたバスは「ガス(Gus)」と名付けられた。その後、2人は「ライナス(Linus)」や「アニュス(Agnus)」など、12台のバスを生まれ変わらせた。


マイケルさんの「冒険心」がLive Simply Busesのインスピレーションに

ミーガンさんとマイケルさん

ミーガンさんとマイケルさん。

Courtesy of Lisa and Megan Donahue

マイケルさんはアウトドアに「夢中」で、自然の中で過ごす時間を楽しんでいたとリサさんとミーガンさんは語った。

「亡くなる前、弟は『それは生きがいを与えてくれる、シンプルなものだ』とツイートしていました」とミーガンさんは言う。

「それでわたしたちは、弟の言葉と自分たちの情熱をデザインに融合させ、わたしたちが積極的に取り組むことのできる弟のレガシーにしようとしたんです」

リサさんとミーガンさんによると、マイケルさんは屋外のハンモックで寝てしまったり、ジップラインを作ったり、四輪バギーで1年で1000マイル(約1600キロメートル)走ったこともあったという。

「全てのバスにマイケルの名前があります。バスが行くところに彼も行くのです」とリサさんは話した。


2017年に最初のバスを手掛け、2019年にLive Simply Busesを立ち上げた

ライナス

2012年からニューヨークでスクールバスとして使われていた「ライナス」。

Courtesy of Lisa and Megan Donahue

2017年に最初のバスを完成させたリサさんとミーガンさんには、それぞれLive Simply Busesを会社としてやっていけるだけのスキルがあった。リサさんはビジュアル・コーディネーターで整理整頓のプロでもあり、ミーガンさんは大学でコミュニケーション・デザイン学を学んでいた。

「わたしたちにとって、それは大きかったです。この空間で誰かが生活したらどんな感じになるのか、想像しながら作業していくのに似ていました」とリサさんは話している。

リサさんとミーガンさんによると、1台のバスをリノベーションするのに2万5000ドル(約330万円)ほどかかる。ただ、発電機を使うのか、太陽光を使うのかなど、何を選ぶかによって変わってくるという。基本的には2万ドルから6万ドルの間で販売しているそうだ。


「ライナス」は2021年6月から作業を開始し、2021年10月に完成した

ライナス

「ライナス」は2021年6月に購入され、2021年10月に完成した。

Courtesy of Lisa and Megan Donahue

2021年6月、2人はリノベーションを始める前にFacebook Marketplaceで黄色のスクールバスを購入した。一家の友人で、マイケルさんの野球のコーチでもあったボブさんも手伝った。

「彼も手伝ってくれたので、ライナスはこれまでで最高の出来でした」とミーガンさんは語った。Live Simply Busesによると、ライナスは2011年製のシボレーエクスプレスで、2012年からニューヨークでスクールバスとして使われていた。

まずは頭の中でデザインし、見取図を作って、バスの中の全てのものが2つ以上の目的を果たすことを確認すると、ミーガンさんは言う。

「全ての座席は収納にします」

「人々は生活に必要なものを荷物にまとめて、それを積み込みます。なので『何を持って行くか、何をしまうか?』と考えます」


DIYや再利用をしたものも

作業

スペースが限られているので、全てのものが"多目的"であることが重要だと2人は言う。

Courtesy of Lisa and Megan Donahue

バスのサイドミラーを使ってボブさんが作った屋外シャワーは、素晴らしいアイデアの1つだった。

「バスの周りを歩く子どもを確認するのに使われていたサイドミラーは、普通に運転する分には必要ありませんでした。そこで、サイドミラーを取り外して、シャワーにしたんです」とミーガンさんは語った。ちなみにキッチンのカウンターは、ボブさんのドーナツとコーヒーの店にあったバーを再利用したものだという。

「全てがカスタムメイドです。バスのキャビネットは、普段は購入しているのですが、ボブが1から作ってくれました」

ライナスは5万5000ドル(約710万円)で売れた。


それぞれのバスには個性があり、その名前には隠れた意味も

バスの中の様子

Courtesy of Lisa and Megan Donahue

リサさんとミーガンさんによると、リノベーション作業が進むにつれ、バスは個性を持ち始めるという。そして、実はどのバスの名前も「us」で終わっている。

「全てのバスが『us』で終わります。"わたしたち"が手掛けたバスだからです」とリサさんは語った。

リノベーションを経て、モダンな海 —— 具体的に言うと「ケープコッド」 —— をテーマとした極小住宅に仕上がった。木製のキッチンカウンター、白い棚、収納スペースの他、運転しながら海岸線を眺められる複数の窓も付いている。ダイニングエリアにはソファベッドがあり、屋外シャワーやポータブルトイレも付いている。


それぞれの強みをいかして、チームとして仕事

ライナス

ライナスは水色に白のアクセントが効いている。

Courtesy of Lisa and Megan Donahue

リサさんは、マーケティングやFacebook Marketplaceでのバスの販売など、ミーガンさんは「何でもオンラインでやる」と語った。

一方、ミーガンさんはリサさんについて、「無視したくなることもありますが、さまざまな経験や知識を与えてくれ、常にわたしを刺激してくれます。母は行動の人です。ものすごく几帳面で、他の人が気付きもしないことに気が付くんです」と話している。

ただ、ケンカをすることもある。

「母親と娘だから… ではありません。仕事が大変で、長時間に及ぶからです」とリサさんは語った。

「人のせいではなく、仕事のせいでお互いイライラしてしまうんです」

とはいえ、家族なので、互いにバランスを取って、正直に話し合うのだとミーガンさんは話している。


旅行好きとつながり、関係を築くのもLive Simply Busesの魅力の1つだ

リサさんとミーガンさん

Courtesy of Lisa and Megan Donahue

ミーガンさんによると、自分たちが手掛けた極小住宅を購入してくれた人と関係を築くことも、この仕事の魅力の1つだ。夢の家を手に入れて、胸がいっぱいになってしまう購入者もいるという。

「それは全ての人に経験してもらいたいと思うような幸せです」とミーガンさんは語った。

「おとなでも舞い上がったり、ハグをしたり… どうしたらいいか分からなくなるみたいです」

そして、顧客とは購入後も連絡を取り続けることが多いと、ミーガンさんは明かした。ミーガンさんは「トビウス(Tobius)」のオーナーとは毎月おしゃべりをするし、リサさんは「アニュス」のオーナーと今でも連絡を取り合っているという。


リサさんとミーガンさんは、マイケルさんのレガシーとLive Simply Busesが悔いのない人生を送るよう人々を勇気づけることができたらと願っている

ドナヒューさん一家

ドナヒューさん一家。

Courtesy of Lisa and Megan Donahue

Live Simply Busesの購入者の多くは、マイケルさんの精神を受け継いでいきたいと考えていると、ミーガンさんは言う。

「『彼の写真をもらえる? ここに飾っておけば、このバスを他の人たちに見てもらった時に、どんな人たちがこのバスを手掛けたのか、どうしてこういうバスを作っているのか伝えることができるから』などと言ってくれます」

「彼らが運転しているものが持つ意味の深さをわたしたちは知ってもらいたいんです」

「ただのバスではありません。わたしたちが自分たちの家族と見なしているものなんです」

リサさんは、自分たちの一番の目標は、今を生きるよう人々を励ますことだと話している。

「わたしたちに起きたことがあってからは特に、明日は必ずあるとは限らないと人々に知ってもらいたいんです」

「大切な人のために時間を作ってください」

[原文:A mother-daughter duo transforms school buses into tiny homes that sell for up to $60,000

(翻訳、編集:山口佳美)

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