インテリアデザイナーによると、この春のトレンドは丸みのある家具で、アクセントウォール風に仕上げたベッドのヘッドボードなどは古いという。
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- この春の寝室のスタイリングについて、何がトレンドになっているのか、インテリアデザイナーに教えてもらった。
- カスタムしたヘッドボードは寝室に面白味を加え、天蓋ベッドは現代風にアレンジされて復活している。
- 真っ白な寝室、揃いの家具セット、アクセントウォール風に仕上げたヘッドボードは、人気が薄れつつある。
シープスキンやファーの質感が人気
ファーがあるだけで、心地よい雰囲気が加わる。
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Rumor Designsのリード・インテリアデザイナーであり、アメリカの有料テレビチャンネルHGTVが開催する「デザイナー・オブ・ザ・イヤー2021」を受賞したリンジー・ジェイミソン(Lindsey Jamison)は、今シーズンの寝室には、ふわふわのファーの質感がトレンドだとInsiderに語った。
「シープスキン、ファー、フェイクファーを寝室でよく見かけるようになっている。これらの素材はさらなる居心地の良さと快適さを提供してくれるからだ」
エリアラグやアクセントピローとして取り入れたり、チェアに腰掛けたりベッドでくつろぐときなどにブランケットとして利用してみてはどうだろうか。
丸みのある家具がトレンド
丸みのある照明器具や円形のラグも、居心地のよいオーガニックな雰囲気を加えてくれる。
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四角い家具を丸みを帯びたものに変えて、眠りの空間にやわらかさを加えてみよう。
「寝室の家具は、丸みを帯びたものが流行っている」とジェイミソンは言う。
「特に、曲線的なヘッドボードが人気だ」
安らぎの空間「ウェルネスエリア」も人気
寝室に安らぎの空間を作ろう。
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House of Oneのインテリアデザイナー、ブリトニー・ファリナス(Brittany Farinas)によると、寝室に「ウェルネスエリア」を設けることが増えているという。
「ヨガのための独立したスペースや、穏やかな瞑想空間など、寝室にウェルネスエリアを設けることは間違いなくトレンドになっている」とファリナスは言う。
ウェルネスエリアのためのスペースがない場合は、穏やかになれる色調や質感の素材を使ってみるといいだろう。
ヘッドボードを好みに合わせて作るのも楽しい
カスタムメイドのヘッドボードは、個性的な寝室にしてくれる。
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Swatts & Co Design Studioのオーナー兼リードデザイナーであるスザンナ・ワッツ(Susannah Watts)によると、カスタムメイドのヘッドボードはこの春、話題の中心になっているという。
「ナイトスタンドとタフト(クッション状の布張り)を組み合わせるなど、ヘッドボードをカスタムすることが増えている」
オーダーメイドの家具を作るときなどにヘッドボードのデザインも依頼すると、安く作ってくれることもあるという。
天井にアクセントをつけることが注目されている
天井にアクセントをつけることで、見た目がよくなり、個性的になる。
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自分のスタイルを表現する「ステートメントウォール」の人気は薄れつつあるが、寝室の天井にアクセントをつけることの人気は高まっているとワッツは言う。
「天井を好きな色で塗ったり、壁紙を貼ったりして個性を出すのがおすすめ」
もっと手を加えたい場合は、天井の素材を変えたり、クラウンモールディング(廻り縁)を取り付けたりすることを検討してみよう。
人気急上昇中の天蓋ベッド
伝統的なタイプの天蓋ベッド。
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従来よりもすっきりとしたラインで、モダンな素材を取り入れた天蓋ベッドの人気が高まっている。
「天蓋ベッドは今シーズンの大きなトレンド」だとファリナスは言う。
「伝統的な4本柱の天蓋ベッドではなく、吊り下げ式のメタルフレームにファブリックをかけたものをイメージしてほしい」
スタイリッシュで落ち着いた雰囲気にするためには、軽いファブリックを用い、シンプルなフレームにするといいだろう。
ダイヤ柄のタフトは時代遅れな印象を与える
ダイヤモンドタフティングのヘッドボードはそろそろ処分しよう。
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ダイヤモンドタフティングのヘッドボードなどは、人気を失いつつある。
「ダイヤ柄のタフティングは2000年代初めに大流行したが、今では時代遅れに見える」とワッツは言う。
ワッツは、ダイヤ柄ではなく、縦の模様になったタフティングや、それをベッドの後ろの壁一面に施すことを勧めている。
真っ白やグレーの寝室は、もはやトレンドではない
真っ白な寝室は、退屈に見える。
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白やグレーに代わって、鮮やかな色が春のトレンドとして注目されている。
「真っ白や中間色を用いた寝室はどんどん減っている」とワッツは言う。
「鮮やかな色が求められるようになってきた」
寝室を大幅に変えたくない場合は、カーテンやピローなどに大胆なポップカラーを取り入れることをワッツは勧めている。
ピローを何重にも重ねると、やりすぎになることも
ピローを重ねてディスプレイするトレンドは、ついに終わりそうだ。
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「ピローを何重にも重ねると、手入れが面倒になり、床に放り投げてしまうのは、よくあることだ」とジェイミソンは言う。
ピローのコレクションを最小限に抑えれば、ベッドメイキングがずっと楽になる。
ジェイミソンは、普通サイズのシャム(飾り枕)を2つ、大きなランバーピロー(腰枕)を1つだけ使うことを勧めている。
アクセントウォール風に仕上げた「ヘッドボード」はもう流行らない
伝統的なヘッドボードか、はがせる壁紙を使って、取り外し可能なアクセントウォールを作ることを検討してみては。
ベッドの背面に、ヘッドボードの代わりにアクセントウォールを取り付けるのは、流行らなくなっている。
「アクセントウォールでスタイルが固定されてしまい、簡単に変えることもできない」とワッツは言う。
「それに、ベッドに入ると目に入らないものだ」
お揃いの家具はやめよう
ベッドルームの家具を書斎のものと揃えなくては、というストレスを感じる必要はない。
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お揃いの家具セットをやめて、より自分らしさを表す方向にシフトしよう。
「仕上げや質感の異なるナイトスタンドやドレッサーを組み合わせると、空間に面白みが出て、さまざまな雰囲気を演出できる」とジェイミソンは言う。
リサイクルショップやフリーマーケットであれば、予算内で一点物の家具を見つけることができるだろう。
[原文:Interior designers share 6 bedroom trends that are in, and 5 that are out this season]
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)