ロシアのプーチン大統領。2022年4月15日の同国の安全保障会議で。
Mikhail Klimentyev, Sputnik, Kremlin Pool Photo/Associated Press
- フィンランドの大統領と首相は、できるだけ早くNATOに加盟することを望んでいると述べた。
- それに対してロシアは「報復する」と反発した。
- ロシアはこれまで脅しを繰り返してきたが、スウェーデンとフィンランドはNATO加盟に近づいている。
ロシアは、フィンランドがNATO加盟に近づいていることから、再びフィンランドに警告を発している。
クレムリンのドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官が2022年5月12日、フィンランドのNATO加盟は間違いなくロシアにとっての脅威であると述べたとガーディアンは報じている。
そしてロシア外務省は同日の声明で、「ロシアはこのことで生じる国家安全保障への脅威を阻止するために、軍事的およびその他の報復措置を取らざるを得なくなるだろう」と述べた。
ロシア側の発言は、フィンランドの大統領と首相が5月12日の共同声明で、NATO加盟を希望しており、できるだけ早く申請するつもりだ、と述べたことを受けたものだ。
スウェーデンもまもなく加盟を申請するとみられている。
両国におけるNATO加盟への国民的・政治的支持の高まりは、ロシアのウクライナ侵攻がきっかけになっている。
ロシアはそもそも、ウクライナ侵攻の理由として、拡大するNATOの脅威を挙げていた。
ロシアによる警告は、スウェーデンとフィンランドの正式加盟への近づいていることに対してロシアがここ数週間行ってきたことの延長線上にあるものだ。
NATOのイェンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長は12日、フィンランドはすぐに同盟に迎え入れられるだろうと述べた。
「フィンランドが加盟を決めた場合、彼らはNATOに温かく迎えられ、加盟手続きはスムーズかつ迅速に行われるだろう」と述べたとBBCは報じている。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)