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ラオスの洞窟で発見された歯は13万年前の古代人のものだった…謎の人類「デニソワ人」である可能性が高い

デニソワ人の復元図(左)と、ラオスで発見された歯の写真(右)。

デニソワ人の復元図(左)と、ラオスで発見された歯の写真(右)。

Maayan Harel/Fabrice Demeter (University of Copenhagen/CNRS Paris)/Insider

  • ラオスの洞窟で見つかった歯が、「デニソワ人」と呼ばれる古代人類のものであることが判明した。
  • 女児のものであると思われるこの歯によって、デニソワ人が東南アジアにもいたことが、初めて確認された。
  • これにより、現在の東南アジアの人々にどのようにしてデニソワ人の遺伝子が伝わったのかという謎が解き明かされようとしている。

東南アジアで、現在では絶滅してしまった古代人類「デニソワ人」の痕跡が初めて発見された。

科学者たちは、デニソワ人の遺伝子の一部が、今日の東南アジアの人々に受け継がれていることを知っていたので、この地域でデニソワ人の痕跡を探していた。しかし、それはなかなか見つからなかった。

今回、ラオスの洞窟から、13万年以上前の幼いデニソワ人の歯が1本発見された。

「なぜ、デニソワ人のDNAが、これらの東南アジアの人々から見つかり、ユーラシアや他の地域の人からは見つからないのか。これは大きな謎だった」とフリンダース大学マイクロ考古学研究所の准教授で、この歯に関する研究論文の共著者であるマイク・モーリー(Mike Morley)はプレスリリースで述べている。

「この歯はいわゆる『決定的証拠』だ」と彼は言う。

ラオスのタム・グ・ハオ2という洞窟遺跡で2018年に発見されたこの歯に関する研究論文が、査読付き学術誌『Nature Communications』に2022年5月17日付けで掲載された

ラオスで発見された歯。

ラオスで発見された歯。

Nature Communications

デニソワ人の痕跡の多くは、これまでシベリアで発見されていた

デニソワ人は古代人類の一種であり、ネアンデルタール人、ホモ・ナレディ、ホモ・ボドエンシスなどと同様に絶滅した。デニソワ人は、これまでごくわずかな痕跡しか発見されておらず、古代人類の中でも特に謎に包まれている。しかもこれまで発見された痕跡のほとんどは、ラオスからはるか北にあるシベリアのデニソワ洞窟で見つかっている。

科学者たちは、デニソワ人が東南アジアまで移動し、そこで現生人類の祖先と交雑したと考えている。2020年の研究によると、東南アジアのいくつかの集団に、わずかながらデニソワ人の遺伝子が見つかったという。

シベリア以外でデニソワ人の痕跡が見つかったのは、チベットに続いてラオスが2例目となる。2008年に最初のデニソワ人の遺骨が発見されたシベリアの洞窟では、約30万年前から約5万年前までデニソワ人が住んでいたと考えられている。この洞窟での発見により、デニソワ人が石器を使用していた可能性や、現生人類の祖先やネアンデルタール人と交雑していた可能性があることが示唆された。

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