2800億円規模の投資会社トップが「買い」のタイミングを明かす。「今は90%を現金化。まだ大きく下がるリスクある」

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トーズ・アセット・マネジメントの最高経営責任者であるフィリップ・トーズ。

Toews Corp.

連邦準備制度理事会(FRB)による利上げのサイクルが市場に適切に織り込まれているかどうかを投資家が必死で見極めようとする中、市場は微妙なバランスで推移している。

強気筋の意見は、FRBが年内の計画を明確にしたため、市場は金融引き締めの状態を反映し、既に株価を適切に割り引いている、という見解に基づいている。

また、高い雇用者数や健全な求人倍率など、経済が金利上昇に耐えられるという心強い兆候もある。

しかし、この見解に誰もが同意する訳ではない。22億ドル(約2794億円、1ドル=127円換算)規模を誇るトーズ・アセット・マネジメント(Toews Asset Management)の最高経営責任者であるフィリップ・トーズ(Phillip Toews)は、市場はまだ大きく下がるリスクがあると見ている。株価下落に備え、トーズは自身が管理する資産の90%を現金に移したほどだ。

トーズが下落を予期して市場から資金を引き揚げたのはこれが初めてではない。2020年2月には、適切にエクスポージャーを減らすことでコロナショックによるマイナスの大半を回避した。また、2008年の世界金融危機でも、その最悪期に先立って株式のポジションを減らすことができた。

トーズが「市場はまだ下落のリスクがある」と語る理由と、どのタイミングで株式投資を再開するかを聞いた。

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