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「ゴーストガン」も急増… アメリカの銃の製造量は過去20年で約3倍に増えていた

銃

Keith Srakocic/AP

  • 米司法省の最新の報告書によると、アメリカの銃製造会社は2020年、2000年に製造した量の3倍近くの銃器を作った。
  • 追跡不可能な「ゴーストガン(幽霊銃)」の数も増加しているという。
  • アメリカのバイデン政権は違法な銃の取り締まりを強化していて、今回の報告書はそうした取り組みの一環だ。

アメリカの銃製造会社は2020年、1130万丁の銃器を合法的に製造した —— これは390万丁が製造された20年前に比べて約3倍だと、5月17日に公表されたアメリカ司法省の報告書は指摘している。

10人が死亡、3人が負傷したニューヨーク州バッファローの銃乱射事件から3日後、司法省アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局はアメリカにおけるこの20年あまりの銃の販売に関する初めての包括的な分析を公表した。バイデン政権は違法な銃の取り締まりを強化していて、この報告書はそうした取り組みの一環だ。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)のデータによると、銃の売り上げが急増した2020年には銃器絡みの殺人の発生件数が過去26年で最悪のレベルに達したと報告書は述べている。CDCは2020年に1万9350件の銃による殺人事件が発生したと報告していて、2019年から35%増加したという。

ただ、こうした数字は"想定外"でもない。Insiderは2021年、連邦捜査局(FBI)が2020年に銃購入のための身元調査を3970万件実施したと報じた。身元調査の件数には銃の携帯許可やサプレッサーの販売に関するものも含まれているため、身元調査の実施件数と銃の販売数はイコールではない。しかし、銃の販売数を把握する上では重要な数字で、2020年の数字は1998年にデータを集め始めてから最も多かった。全米射撃協会(National Shooting Sports Foundation)は当時、2020年には約850万人が初めての銃を購入したと推定していた。

司法省アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局の報告書は、オンラインで購入できたり、自宅で3Dプリンターなどを使用して組み立てられる「ゴーストガン(幽霊銃)」のデータも提供している。こうした銃は事実上、追跡不可能で、身元調査なしに購入できる。司法省は2021年に1万9000丁以上のゴーストガンを発見したとしていて、これは2016年に見つかった数の10倍だ。

バイデン政権は4月、ゴーストガンの取り締まりを強化すると発表し、銃規制法(Gun Control Act)の下で「銃器」と見なされる銃の部品や組み立てキットを一般的に販売されている銃器と等しく扱うよう求めた。この新たな規制は2023年に施行される。

アメリカで最も多い銃関連の犯罪は、国内で合法的に製造され、のちに盗まれた銃によるものだと報告書は指摘している。2016年から2020年の間に、3万9147丁の銃器が銃の販売店から盗まれたと報告されているという。この数字には個人から盗まれた銃は含まれていないので、"盗まれた銃"の実際の数はさらに多いだろう。ウォール・ストリート・ジャーナルは4月、銃の盗難がここ2年で急増したと報じた。

消費者の関心にも変化が見られると、司法省アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局は報告している。アメリカでは2009年頃からライフルよりも半自動式拳銃の方が多く売れ始め、これは銃を購入する目的が娯楽としての狩猟から護身用に変わった可能性を示唆している。

「入手可能な最良の情報を持ち、最も効果的なツールや調査を用いて努力することによってのみ、わたしたちは現在の暴力の増加に対処することができます」とリサ・O・モナコ(Lisa O. Monaco)司法副長官は同省のプレスリリースでコメントした。

「この報告書は、そうした方向に向けた重要な一歩です。司法省は銃による暴力を引き起こす最も大きな要因に合わせたアプローチを取り、銃撃犯を路上から排除するために必要なデータを引き続き収集します」

[原文:US gun production has almost tripled over the past 20 years and 'ghost guns' are on the rise

(翻訳、編集:山口佳美)

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