2022年4月12日、ロシア。
Sputnik/Evgeny Biyatov/Kremlin via REUTERS
- ウクライナでの戦争が続く中、ロシア軍は契約金を払って兵士を補充しようとしている。
- 都市によっては、3カ月の契約に署名した新兵に支払われる金額が現地の平均給与の4倍になることもあるという。
- この戦争でロシア軍の兵士2万人以上が死亡したと、イギリスの国防担当閣外大臣は話している。
兵士が不足しているロシア軍は、契約金を払って補充しようとしていると、モスクワ・タイムズが報じた。
首都モスクワから南に200キロほど離れたトゥーラでは、3カ月の兵役契約に署名した新兵には月17万ルーブル(約38万円)以上の手当が支払われるという —— これはこの地域の平均給与の約4倍にあたると、モスクワ・タイムズが現地の広告とロシア連邦統計局のデータを引用して報じた。
チェチェンのリクルーターも、最初の月の給与として30万ルーブル(約67万円)を提示していると、モスクワ・タイムズはラジオ・フリー・ヨーロッパが所有するロシアのニュースメディア『Sever.Realii』を引用して伝えている。
モスクワ・タイムズによると、採用を強化するために各地に仮設の事務所も設置されているという。
ロシア軍は約70%を契約軍人が占めていて、あとは徴集兵だ。ワシントン・ポストによると、契約軍人は3年間、月の報酬約1100ドル(約14万円)の契約を結ぶのが一般的だという。
ロシア軍はウクライナで苦戦を強いられている。『イブニング・スタンダード』によると、イギリスのジェームズ・ヒーピー国防担当閣外大臣は5月18日、ウクライナでの戦争でロシア軍の兵士2万人以上が死亡したと語った。
ロシア大統領府は3月25日、これまでに1351人のロシア兵が死亡したと明かした。その後、死亡者数は更新されていない。
ウクライナのゼレンスキー大統領は4月中旬、ロシアによる侵攻が始まって以来、ウクライナ側は2500~3000人の兵士を失ったとCNNに語っていた。
(翻訳、編集:山口佳美)