ノルウェーの首都オスロ。
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- ノルウェーの首都オスロは、世界で一番ワーク・ライフ・バランスの取れている都市であることが最新の調査で分かった。
- この調査では、休暇や有給の育児休暇の平均日数といった福利厚生など、さまざまな観点から都市を評価している。
- 日本では東京が14位に、アメリカではシアトルが32位にランクインした。
ワーク・ライフ・バランスが世界で最も取れている都市は、ノルウェーの首都オスロだと最新の調査は結論付けた。
アメリカのソフトウエア会社Kisiが行ったこの調査では、トップ6を全てヨーロッパの都市が占め、日本やアメリカの都市はトップ10入りを逃した。日本では東京が14位に、アメリカではシアトルが32位にランクインした。
この調査では、リモートワークの求人数や有給の育児休暇の日数、安全、医療などさまざまな観点から都市を評価している。利用できる屋外空間や空気の質、インフレなども考慮されている。
世界で最もワーク・ライフ・バランスの取れている都市トップ10は:
1位 オスロ(ノルウェー)
2位 ベルン(スイス)
3位 ヘルシンキ(フィンランド)
4位 チューリッヒ(スイス)
5位 コペンハーゲン(デンマーク)
6位 ジュネーブ(スイス)
7位 オタワ(カナダ)
8位 シドニー(オーストラリア)
9位 シュトゥットガルト(ドイツ)
10位 ミュンヘン(ドイツ)
調査の結果、トップ30の約3分の1をドイツの都市が占めた。
ノルウェーの首都オスロは、国の南東部に位置する国内で人口の最も多い都市だ。海運業が盛んで、ライフサイエンスやIT、エネルギー、環境技術分野の企業も多い。
Kisiのデータによると、オスロの労働者は年間平均25日の休暇を取っていて、707日間の有休の育児休暇を取得している。リモートワーク、医療の質やアクセス、空気の質も高く評価された。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは、人々の働き方を大きく変えた。在宅勤務をする人が増え、こうしたトレンドは働く人々のCOVID-19に対する不安が減っても続きそうだ。
リモートワークの増加によって、この2年で移住を決断した人たちもいる。アメリカでは街の中心部で人口が減り、郊外に押し寄せた。
気候、家賃の安さ、個人所得税がないことなどを理由に、数千人がコロナ禍でフロリダ州に引っ越した。メイン州やアイダホ州、ネバダ州などでも移住者が増えた。
パンデミックは人々の仕事に対する考え方や、自分自身のワーク・ライフ・バランスに対する評価も変えた。このことがより良い賃金、労働時間、労働条件を求めて仕事を辞める人々の急増につながった。
(翻訳、編集:山口佳美)