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金正恩総書記からの「愛の不老不死薬」! 北朝鮮で新型コロナのワクチン接種が始まった

金正恩

KCNA via Reuters

  • 北朝鮮が新型コロナウイルスのワクチン接種を始めた —— ただ、その対象は今のところ兵士のみだとラジオ・フリー・アジアは伝えている
  • ワクチン接種会場では、ワクチンを金正恩総書記からの「愛の不老不死薬」だと宣伝しているという。
  • 5月26日までに北朝鮮では「発熱者」の数が320万人を超え、69人が死亡したと報告されている

新型コロナウイルスへの感染が疑われる"発熱者"が急増する北朝鮮で、ついにワクチン接種が始まった —— 接種会場では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンが金正恩総書記からの 「愛の不老不死薬」と呼ばれているとラジオ・フリー・アジア(RFA)は伝えている

ただ、接種対象は今のところ、国の建設プロジェクトに従事している兵士のみだという。

2人の情報筋が匿名を条件にその詳細をRFAに語った。ワクチン接種会場では、ワクチンがいかに金総書記からの「慈悲深い贈り物」であるかを強調するメッセージが大音量で流れているという。

「中国からのワクチンを兵士に接種しながら、彼らは政治的なプロパガンダのメッセージを大音量で流しています」とある政府関係者はRFAに語った。

「彼らはそれを(金正恩総書記からの)『愛のワクチン』と呼んでいます」

もう1人の情報筋(女性住民)も「ワクチン接種会場に現れた放送車が大音量で、彼らのために『愛の不老不死薬』を用意してくれた総書記の偉大さを称賛しています」とRFAの取材に話している。

この女性はワクチンが中国から輸入されたものだと語ったが、ワクチンの種類までは特定しなかった。

北朝鮮は5月12日にCOVID-19の初めての感染者の存在を認め、金正恩総書記は政府の対応を「やる気がない、怠慢、遅い」などと批判していた。ただ、AP通信によると、北朝鮮の国営メディアはその後、感染拡大の波は収まりつつあるという「かなり疑問視される主張」を繰り返している。

北朝鮮ではワクチン接種が進んでいないため、専門家はCOVID-19の流行が大惨事につながるのではないかと懸念している。2021年9月には、北朝鮮は中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の新型コロナウイルスワクチン約300万回分の供給を拒否し、もっとワクチンを必要としている国に回すよう求めていた。

BBCによると、アメリカのバイデン大統領は5月21日、北朝鮮にワクチンの提供を申し出たものの、先方からは何も反応がないと話していた。

北朝鮮でいよいよワクチン接種が始まり、金正恩総書記を称えて万歳をする兵士たちの姿も一部で見られたと女性住民はRFAに語っている。

ただ、他の一般市民はワクチン接種がまだ受けられないことに不満を感じているという。

「感情的になった兵士たちが歌ったり、涙を流したり、大声で『万歳!』と言っている光景を人々は無表情で見ています」と女性は話している。

朝鮮中央通信(KCNA)によると、5月26日までに北朝鮮では「発熱者」の数が320万人を超え、69人が死亡した。BBCによると、検査能力が低いため、なかなか診断もつかず、北朝鮮はこの「発熱」の流行をまだCOVID-19とは呼んでいない。

[原文:North Korea is calling its Covid vaccines an 'immortal potion of love' from Kim Jong Un: report

(翻訳、編集:山口佳美)

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