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インフレ率は40年ぶりの高水準に…アメリカ人がさらなる価格上昇に備えて行う5つのこと

マンハッタンの食料品店。2022年3月28日撮影。

マンハッタンの食料品店。2022年3月28日撮影。

REUTERS/Andrew Kelly

  • アメリカの3分の2の世帯が、インフレは今後1年でさらに悪化すると予想していることが、最新の調査でわかった。
  • アメリカの人々は、高騰する価格の影響を避けるため、行動を変えている。
  • 彼らがさらなる価格上昇に備えて行う5つのことを紹介する。

アメリカ経済はインフレが緩和する兆候を見せているが、アメリカ人は依然として物価高の悪化に備えている。

サプライチェーンの問題やロシアのウクライナ侵攻によって、全面的な物価上昇が引き起こされ、過去40年で最も早いペースでインフレが進行している。価格の高騰により、アメリカ人の消費マインドは過去10年で最も悲観的な水準に達している。そして、経済学者の中には、2022年3月がピークと見ている人もいるが、ほとんどの家庭ではそれに期待していない。

ワシントン・ポストとジョージ・メイソン大学シャー・スクール・オブ・ポリシー・アンド・ガバメント(Schar School of Policy & Government)が行った最新調査によると、3分の2のアメリカ人はインフレが今後1年で悪化すると予測している。回答者の10人に3人はインフレは「さらに悪化すると見ている」と答え、今後1年で「状況が改善すると思う」と答えた人はわずか21%で、12%は「価格上昇のペースは同じように続く」と答えている。

この調査結果は、明るい経済の見通しに影を落としている。5月の雇用者数は予想を上回り、金利上昇の中で労働市場が回復し続けていることを示している。経済成長にとって重要な燃料である消費者支出は、強いまま維持されている。一方でインフレはアメリカ人のマインドの影響を受けるが、今回の調査結果は物価上昇が緩やかになる見込みはほとんどないことを示している。

アメリカ人はインフレの悪化を予測し、それに備えている。最新の調査結果から、今後数カ月間のさらなる物価上昇に備えるためにアメリカ人が行おうとしている方法を紹介しよう。

安い選択肢を探す

調査結果によると、圧倒的に多かったインフレ対策は、お買い得なものを探すのに時間をかけることだ。87%の世帯が、購入する商品の最安値を探すように努めると答えた。コストコやアマゾンのような卸売業者やオンラインサイト大手は、大量仕入れによって一般の小売業者より価格を下げることが可能なため、この変化は彼らを活気づけているようだ。

ちなみに、アメリカが景気後退に陥った2008年7月の調査では、同じように回答したアメリカ人は81%だった。

不要なモノへの支出を減らす

アメリカの世帯は日々の生活にそれほど重要ではないモノやサービスへの消費を控えている。調査結果によると、77%は直近で娯楽や外食に使うお金を減らしたと答えた。

この傾向が強くなれば、サービス産業の回復は厳しくなる可能性がある。それらのビジネスは、最近になってアメリカ人がモノからサービスにお金を使うようになり、回復し始めた。新型コロナウイルスの感染率が比較的低くなったので対面サービスへの消費の道が開かれたが、インフレがアメリカ経済に影響を及ぼし続けるなら、これらのビジネスはさらに慎重な支出による影響を受ける可能性がある。

購入を先延ばしする

アメリカ人が計画していた支出が先送りされている。調査に答えた人の4分の3近くが、買う予定だったものの購入を先延ばしにしたと回答した。このような行動は、インフレが落ち着けばアメリカ人が再び消費することを示唆しているが、先延ばしが長期化すると、回復に必要な燃料を枯渇させる可能性がある。

貯金に回すお金を減らす

パンデミックの1年目、家計の貯蓄は急増した。ロックダウンによって個人の支出が抑えられ、景気刺激策によってアメリカ経済が支えられたからだ。そして現在、インフレによってそのトレンドが変わってきている。

回答者の59%が、ここ数カ月間で貯金に回すお金を削るようになったと答えた。これは2008年の50%から大きく上昇しており、アメリカ人がグレート・リセッションの期間よりも余裕資金を持つことが難しくなっていることを示している。家計の収支はかなり好調ふだが、貯金の低下は、再び景気後退が起きた場合の備えができていないことになる。

エネルギーの使用を減らす

エネルギー価格の高騰は、現在の急上昇するインフレの大きな要因のひとつで、アメリカ人はそれに応じて行動を変えている。今回の調査では59%が、電気の使用を最小限にし、車の運転を減らし、エネルギー消費を削減していると答えた。

ここ数カ月の間にガソリンスタンドの前を通った人なら誰でも、これは驚きではないだろう。アメリカ自動車協会(AAA)によると、2022年6月9日、ガソリン価格の全国平均は1ガロンあたり4.97ドルと過去最高を記録した。これは1年前の水準から2ドル近く上がったことになる。アメリカ人のガソリンの需要は供給を上回り続けており、この上昇傾向は止まる兆候が見えない。価格がより持続可能な水準に戻るまで、車に乗る機会を減らすことは高いインフレを回避する最もよい対策になるだろう。

[原文:5 ways Americans are preparing for even higher inflation, according to a new poll

(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)

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