S&P500指数「弱気相場入り」確認も、さらに「9%下落」モルガン・スタンレー予測。企業の業績低下は不可避

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6月13日に「弱気相場入り」が確認された米株式市場。先行きの不透明さに投資家たちが動揺するなか、米金融大手モルガン・スタンレーはさらなる株価下落を予想する。

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株式市場は週明けの6月13日、14日と5営業日続落、とりわけ13日はS&P500種株価指数が1月3日につけた最高値4794を20%以上下回る3749を記録し(いずれも終値ベース)、弱気相場入りが確認された。

モルガン・スタンレーのチーフ米国株ストラテジスト兼最高投資責任者(CIO)マイク・ウィルソンによれば、事態は悪化の一途をたどっている模様だ。

ウィルソンは最近の顧客向けレポート(6月12日、13日付)で、S&P500種指数の底値について、13日の終値をさらに9%程度下回る3400前後と予想している。市場は企業の業績下振れリスクをまだ十分に織り込んでいないというのがその理由だ。

ウィルソンは株式リスクプレミアム(ERP)の現在の水準をその証左として挙げる。

ERPは、リスク資産である株式の期待リターン(=配当利回りと業績をベースに予想される株価上昇率)から、元本が保証された無リスク資産である米10年物国債の利回りを差し引いて求める指標で、現在、米国株のERPは3%前後で推移している。

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